月別アーカイブ: 2021年12月

年末年始のお知らせ。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

お知らせが遅くなりましたが年末年始は、

12月31日〜1月4日までお休みとさせて

頂きます。コロナの第6波が気掛かりですが、

ひとまず、良いお年を。来年はより良い年であり

ますように。では、また、、

高尾ともみじとホット・ウイスキー・トディ。

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

寒くなってきましたね。体調を崩されぬよう、

ご自愛くださいませ。さて、先月末になりますが、

季節柄、紅葉狩りを兼ねて高尾山の山頂にて、

ささやかな酒盛りをして参りましたので、その

様子を少しお話させて頂きます。

京王線高尾山口駅から冒頭のケーブルカー兼、

リフトの高尾山駅までの道のりに小さな沢が

ございまして、ご覧のように紅葉が仕上がっ

ておりました。京王線でしたが、JRのコマー

シャルのようで、ジョン・コルトレーンの My

Favorite Things が咄嗟に頭をよぎり、退屈だった

電車での長い旅路の陰鬱な空気が一気に吹き飛び

ました。そうだ、京都に行こう。

テレビなどで有名な、こちらが中腹まで伸びて

いるケーブルカーですね。この駅の脇から

中腹まで、徒歩での登山口もあるのですが、

この日も二日酔いでしたので、迷わず文明の利器

に頼ります。先は長いですから、、

ケーブルカーの車窓にて。高尾山は東京では

数少ない、大自然が残る山地公園になります。

この時期は、モミジ、カエデ、ブナなどが、赤、

黄色、オレンジとその装いを変え、秋の深まり

を顕にします。春は桜のアーチがケーブルカー

を包み込み、とてもメルヘンな気分にさせて

くれるのだとか。是非体験してみたいものです。

さて、中腹に辿り着いたところで軽く昼食を

済ませ、食後のデザートにと、有名な天狗焼き

を購入致しました。こちらの天狗焼き。何故天

狗なのかと云いますと、高尾山は古くから天狗

信仰の霊山としても名が知られておりまして、

除災開運、災厄消除、招福万来などのご利益が

あるとされています。京極夏彦さんの百鬼夜行

シリーズにも、高尾山が舞台の『天狗』という

小説がありますね。まあ、時代設定が現代とは

かなり異なるので投影しにくいのですが。

か、かわいい、、

中身は粒あんが詰まっておりましたが、他と

異なるのは、黒豆あんであること。甘さが

控えめで、黒豆の風味が口の中いっぱいに

広がります。私、つまみにならない甘い物は

苦手なのですが、これは本当に美味しいですよ。

諸々のメディアで食べ歩きグルメNo. 1 獲得と

いうのも頷けます。是非訪れた際にはお試し

ください。ただ、相当並びますけどね、、

さて、ここから山頂まで徒歩での移動です。

フォトジェニックな風景。

そしてこちらも有名ですね。中腹から山頂までの

道中にある名所。男坂と女坂です。左が男坂で

右が女坂になります。この先で合流するのですが、

御明察の通り、男坂の方が急峻な道のりとなって

おり、女坂はなだらかな道となっています。現代

なら差別問題ですけどね 笑 こちらのスポッ

ト。私の頭の中ではブログ掲載に当たって、テニス

で鍛えた健脚で、勿論私は女坂。と、男坂を登ると

見せかけて女坂を行くという古典的なボケが出来

上がっていたのですが、この日にご一緒したメンバ

ーの中に、何故か張り切っている方がおりまして、

本当に男坂を登る事態となりました。迷惑千万。

体力が限りなくゼロに近い状態に、、

山頂は休日という事もあって、人でごった返して

いました。このモニュメントも順番待ちで一瞬だけ

撮る事が出来たほど。売店などには鈴なりに人が

集まり、我先にと酒やつまみを買い漁っている

状況でした。

そんな中、なるべく空いている場所を見つけ、

陣取った先で早速持ち込んだ酒を用意します。

今回チョイスしたのは、ホット・ウイスキー・

トディ。トディとは、ウイスキーなどの蒸留酒に

果実やスパイス、甘味成分を加え、それを水で

割るカクテルです。お湯で割れば、ホット・

ウイスキー・トディとなりますね。この日は快晴

であったし、気温もさほど低くはなかったの

ですが、標高は低いとはいえやはり山です。かなり

冷え込んでいましたので、ホット・ウイスキー・

トディで体を温めます。

私はトディに甘み成分(砂糖や蜂蜜など)を

ほとんど入れません。ウイスキーの甘みだけで

充分ですから。今回はウイスキーにバランタインを

お気に入りのスキットルに詰めて用意し、持参した

レモンスライスとこちらのクローブ(チョウジ)

のみで香り付けだけして頂きます。クローブとは、

チョウジの木の花蕾(からい)で、生薬としても

効能がありますので、漢方のような香りがします。

大快晴の空の下。富士山を眺めながらウイスキー

で体を温めます。慣れない登山でしたが、登った

甲斐がありました 笑 酒の肴としては最高の

眺めでしたね。このあとはスキットルを片手に

定番の3号路で下山です。気がつけば空になって

いたスキットル。いちおう登山ですから。飲み過ぎ

には要注意です 笑

さて、麓まで降りてきたところで締めの蕎麦です。

こちらも有名店ですよね。高橋屋さんです。

じゃこ天に鴨の燻製、地元野菜のお漬物。日が

暮れて相当寒かったので蕎麦湯割りで再度体を

温めます。

そして高尾山といえば、自然薯のとろろですよね。

私、初めての蕎麦屋ではせいろしか注文しないの

ですが、寒すぎて諦めました 笑 勿論どれも

美味しく頂きました。ご馳走様です。

さて、今回はここまでとさせて頂きます。

天気も良く、紅葉狩りとしては悪くなかったのて

はないでしょうか。最後になりますが、この日

お付き合いしてくださった皆さん。ありがとう

ございました。あのあと都心部に戻り、単身

バーに飛び込んで泥酔し、素敵な一日を台無しに

してしまった事は内緒です 笑 では、また、、

拾遺集。其のニ。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

少し時間が経ってしまいましたが、今回は辰巳

蒸留所の新作です。去年はコロナ禍で休業しており

ましたので、2020年のアブサンは仕入れ損ねま

した、、これは相当ショックです。そして今年は

ジンになりますね。今回、ボタニカルのメインは

金木犀という事で、また相当な個性の強さ、、笑

さすが辰巳、とその意匠を凝らした仕事ぶりには

舌を巻きます。皆さんも是非、今年の辰巳を体験

なさってください。

さて、世界最強最高峰のブッカーズが帰ってき

ました。終売と聞いていましたが、どうなので

しょうか。お馴染みの木箱の色味が少し変わって

おりますので、オールドボトルではないのですが、

ちょっとお値段が高めです、、。ほぼ、定価じゃ

ないですかね、これ。ただ、中身の方は折り紙付き

です。以前より更に濃厚な味わいになったのでは

ないでしょうか。相変わらず酒精の強さを感じ

させないその深い味わいは、我々の心に消えかけ

ていたブッカーラブを思い出させてくれます。

間違いなく美味いです。是非お試しください。

 

さて、今回はここまでとさせて頂きます。

また拾いきれなかった出来事があれば、拾遺集と

してお話させてください。では、また、、

拾遺集。其の一。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

日が瞬く間に短くなり、朝夕は10度を下回る

日が多くなってきましたね。ここから冬へと

一直線です。物心両面での準備が必要になって

きますよね。慌ただしくなりそうです。

さて、今回からはしばらく、ブログに上げ損なっ

たいくつかのお話を続けてご紹介させて頂きます。

先ず初めに、こちらのゴッホ展。ゴッホ展は

前回、コロナ禍で行き損ねた経緯がありまして、

今回は満を持してじっくりと鑑賞して参りました。

因みに、前回のお目当ては『ひまわり』でした。

残念。

只今公開中の本命は糸杉シリーズの傑作。

『夜のプロヴァンスの田舎道』

ゴッホといえば、名画として有名な作品のほとんど

はアルル、サン=レミ時代に集中していますが、

今回の展覧会は、初期からサン=レミまでと

幅広く構成されており、その中でも、ゴッホの

芸術にその生涯を捧げ、世界最大の個人収集家と

なったヘレーネ・クレラー=ミュラーのコレク

ションになります。ゴッホの作品はほぼ全て、

彼が亡くなったのちに売れていくのですが、

ヘレーネはゴッホの生前から、いわば不遇の時代

からファンであり続け、その後世界最大の収集家

となり、今もこうして彼女の情熱は語り継がれて

いるのです。しかしながら、これはかなりの金額

を投資した事でしょうに、、下世話ですが、

実業家であった夫、アルトンさんはその実、どう

思っていたのでしょうね。金銭面だけではなく、

駆け出しの画家のシンパサイザーとなった妻が、

世代は違えど、同じ時代に生きた異性に長年心を

奪われてきた訳ですから。尊ぶべきは、ヘレーネ

の情熱を支え続けたアルトンさんの類い稀な経済力

と、その懐の深さでではないでしょうか。

同じオランダ出身の画家としてゴッホにとっては

先輩格に当たるフェルメール。そのフェルメール

にはラピスラズリの青。俗にフェルメール・ブルー

と呼ばれる個性があるように、ゴッホにはクロム

酸鉛のイエロー。ゴッホ・イエローがあります。

上の二点は今回の展覧会でも鑑賞出来ます。クロ

ム・イエローの特徴は少し赤みがかった黄色。

明るく、情熱的な印象を受けます。ひまわりも

そうですが、私のお気に入りはやはりこちら。

アルル時代の傑作。『夜のカフェテラス』ですね。

ヘレーネコレクションにあるはずなのに今回も

お預けです。複製画の物販の方に状況を尋ねた

ところ、劣化の進行が激しく、長距離の旅に

耐えられないのだとか、、。残念ですが、事態は

深刻の様です。これはもう、オランダの現地

(クレラー・ミュラー美術館)へ足を運ぶ他なさ

そうですね。いつになる事やら、、笑

最後になりますが、只今公開中のゴッホ展は

2021年、12月12日(日曜日)までとなり

ます。私がお邪魔したのは9月になりますが、

まだまだご盛況との事。ご興味のある方は、是非

とも、ヘレーネの推しっぷりをご堪能ください。

では、また、、

ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネと

フィンセント