ポートワインを見つめ直す。


皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

暖かいのはありがたいのですが、三寒四温の

時期は花粉も重なって過ごしにくかったりし

ます。辛いですよねぇ、、。

さておき。今回はタイトルにもある通り。ポート

ワインという酒について少しお話しします。

ます始めにポートワインとは、ポルトガル北部

ドウロ地方で醸造されている酒精強化ワインで、

スペインのアンダルシア地方で造られている

シェリー酒や、同国ポルトガル領マデイラ島の

マデイラワインと並ぶ、世界三大酒精強化ワイン

の一つです。酒精強化ワインとは、ワインの発酵

を糖分が残っている状態でブランデーなど、蒸留

酒を加えることで止めて、ブドウの果実味をその

まま活かしたワインになります。糖分を多分に

残したまま熟成されますので、一部を除いて、

その多くは甘口のワインに仕上がります。ポート

ワインには、ホワイトとルビーが存在し、ホワ

イトポートは酸味が強く、食前酒として飲まれる

ことが多いのに対し、ルビーは甘口で、食後酒と

してチョコレートや葉巻などと合わせて楽しむ

ワインです。ポートワインは生産、販売共にルビ

ーが主体になりますので、ここではルビーについ

てのみ記述しますね。

ルビーには幾つかの種類があります。こちらは

ルビータイプと呼ばれる基本的、且つ、初歩的

なタイプのポートワインです。ルビータイプは

通常のワイン同様、短期間の樽熟成を経て世に

出ます。安価な上に、フレッシュなブドウの果実

味を手軽に味わうことができる反面、長期熟成

のものと比べ、酸化に弱いのがたまにきず

でしょうか。20世紀初頭に赤玉ポートワイン

という酒が日本でも流行しました。

現在でほ赤玉スイートワインと名前を変えて販売

されておりますが、ルビータイプはこれに似て

ますね。非常に甘いので、オンザロックで飲むの

もありだと私は思います。

こちらはヴィンテージポートですね。その名の

通り。瓶詰めされた西暦がヴィンテージ表記され

ております。これに因んで、ポートワインの主な

輸出先であるイギリスでは、誕生日に合わせた

ヴィンテージのポートワインを贈る風習があるの

だとか。まあ、それはさておき。ヴィンテージ

ポートとは、ルビータイプの上位互換のような

ものです。長期熟成のルビータイプなのです。

より洗練されたルビータイプということですね。

ヴィンテージポートは、人一人の人生ほど熟成

することが可能なのだとか。不思議なのは、

それほどの長期熟成でも、比較的安価であると

いうこと。通常のワインやウイスキー、ブラン

デーなどに置き換えて考えると大変なことに 笑

甘口だからといって馬鹿に出来ない深い味わい

ですよ。是非お試しを。

そしてこちらはトゥニータイプのポートワイン。

長期の樽熟成という点ではヴィンテージポート

と変わらないのですが、トゥニーは長期の酸化

熟成なので、酸味が少し加わることで甘さが

くどくなく、飽きがきません。その上、飲み頃

を迎えてから瓶詰めされるので、ワイン類特有の

澱引きが必要ありません。飲み頃を既に迎えて

いるわけですから、瓶熟成が要らないのです。

澱引きしてから出荷になりますから、あとは

頂くだけの優れものですね。私はポートワインの

中では一番多く頂いていると思います。どのメー

カーさんでもある程度美味しく頂ける安定感も

ありますね。甘さ加減がちょうどいい 笑

さて、ポートワインをいくつか紹介しましたが、

気になる銘柄はあったでしょうか。バーでの

運用と致しましては、葉巻やチョコレートと

合わせる場合、ウイスキーやブランデー、ラム酒

などが候補に上がるかと思いますが、高めのアル

コール度数が気になってソーダや水で割って

しまうようなら、ポートワインをお試しになって

みると良いですね。酒精強化ワインといっても

アルコール度数は18度程度ですから。ヴァリ

エーションに加えてみるのも一興です。きっと

満足頂けますよ。お試しください。

では、また、、