月別アーカイブ: 2019年7月

古都の恩恵。

皆さんこんにちは、バーシエールの岡

本です。今回は、時おり訪れる鎌倉の

お話を少し、一端ではありますがご紹

介いたします。

鎌倉の歴史はご周知の通り、古都とし

て名高いですが、私と鎌倉の歴史もそ

れなりに時を刻んで参りました。十代

の頃から足を運んでいましたから、正

味三十年近くはお邪魔しているでしょ

うか。勿論、しばらくの間ご無沙汰し

てしまう事もありますが、コンスタン

トに通い続けています。最初の頃はや

はり、江ノ島のエリアも含め、海水浴

や観光名所巡りの日帰りコースでした

ね。それほど遠くない距離ですので、

車を使う場合は、ドライブがてらに少

し寄る程度の考えでした。

そして現在では、風土や食べ物、酒。

それと人ですかね。冒頭を飾った写真

は古民家を利用した蕎麦屋。松原庵さ

んです。由比ヶ浜エリアでは名の知れ

た観光スポットになりました。一品料

理と蕎麦、そして酒がメインのこの店

は、所謂、夜蕎麦が本番かと思われま

す。今回は時間がなかったので、昼の

部にさらっとせいろのみを頂きま

した。二八らしいですけど、十割を彷

彿とさせるくらいコシの強い蕎麦でし

た。香りもしっかりしていたし、美味

しいと思います。神宮前にも店舗展開

しているので、興味のある方は是非 一

度、召し上がってみてください。

皆さんご存知でしたか、鎌倉って江戸

時代中期から既に観光地として胎動を

始めていたみたいです。鎌倉幕府が

倒幕し、室町、江戸へと幕府が移りゆ

く中、衰退の一途を余儀なくされたこ

の土地と、残された農民漁業の人々

は、社寺の復興と共に参拝客で賑わう

門前町へと成長させたのです。観光地

としての歴史も相当古い部類に入るの

ではないでしょうか。東京から一時間

とちょっと。気軽にこなせるそぞろ歩

き、とまではいかないまでも、近所

を散策するような趣きで楽しむように

私は努めています。まあ、ノープラン

で遊べる境地に至るにはかなりの時間

を要しましたが、覚えてしまうと中々

爽快です。江ノ島電鉄ののりおりくん

を購入すると、正体不明の全能感に

見舞われ、鎌倉駅小町通りを練り歩

き、由比ヶ浜で潮風を感じれば、社寺

を詣でて稲村ヶ崎で黄昏る。単線のロ

ーカル線で、千年を源氏然とし、流鏑

馬の如く颯爽と駆け抜けます。

稲村ヶ崎からの夕日はいつ眺めても、

奇跡のように美しい。そんな風に思い

ます。江ノ島のシルエットが横たわっ

ているあたりが堪りませんね。この日

は曇っていましたが、鉛色のキャンパ

スに黄色道を写すことが出来ました。

稲村ヶ崎は昔から恋人たちのデートス

ポットとして有名ですが、今はそんな

事ありません。温泉施設も有り、家族

連れも多くこの場所を訪れます。私は

よく単身で乗り込み、夕日を肴にビー

ルを呷ります  笑

こちらが奇跡の温泉、鎌倉黄金の湯、

稲村ヶ崎温泉と、その秀逸な眺めで

す。まさに絶景。駐車場も完備されて

おりますので、是非一度お試しくださ

い。混んでますけどね、、。

鎌倉にもやはりバーは存在します。地

元の方のお話を聞ける良い機会なの

で、なるべく顔を出すように心掛けて

います。この日は鎌倉の住み心地、地

元の繋がりなどを中心にお話しました

。途中、常連の方からラフロイグのチ

ェダーチーズを差し入れとして頂きま

した。余談ですが、相当美味しかった

です。ご馳走様でした。さておき、地

元の方たちも色々思いはあるようで、

古参と新参、譜代と外様の確執なんか

もちらほら耳にしました。これはどの

街にも付き物ですが、観光地は特に色

濃く反映されてしまうんでしょうね。

私は憧憬止まりですが、好きで好きで

堪らなくて現実に生活を始めてしまっ

た人達もいるでしょうからね。摩擦が

生じてしまうのは至極当然かと。そん

な甘くはない乾いた現実の話をしなが

らではありましたが、出して頂いた

た酒には大変満足し、大いに酔っ払

い、千鳥足で帰路に就く。そんな一日

でした。最後になりましたが、いつも

変わらない表情を見せてくれる鎌倉と

、お付き合いいただいた方々。深い時

間をありがとうございました。

では、また。

鎌倉 松原庵

稲村ケ崎温泉