カクテル・ディクショナリー No.19 ソルティ・ドッグ

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回はこちら。

CD No.19 ソルティ・ドッグ

よく耳にする名だと思います。シンプル

で美味いカクテルの代表格ではないでしょ

うか。ウォッカがベースとなるこのカクテル

は、元々イギリス生まれで、ジンをベースと

していました。現代ではウォッカをベースと

していますが、多少の癖が欲しいのならジン

。ウォッカは基本無味無臭ですので、癖が

ないものがお好みならウォッカになります

か。言うまでもなく、一般的なベースは

ウォッカベースとなります。ソルティ・ド

ッグといえば、塩ですよね。そもそも

語源が英語のスラングで、甲板員となって

います。潮まみれの犬。まあ、そのままの

意味合いからすると、労働者である甲板員

を揶揄したスラングになるでしょうか。

グラスリップに塩や砂糖を施すことをスノー

スタイルと呼びます。この塩を半分にする

飲み方をハーフスノーと呼びますので、

塩を控えたい方は、そのようにご注文なさ

ってください。シンプルなものほど美味い。

そのような気分のときは、最適のカクテル

かと思います。是非。

 

:レシピ

・ ソルティ・ドッグ(当店)

ウォッカ        30ml

フレッシュグレープフルーツジュース          60ml

すべてをグラスに注ぎ、氷を詰めて

しっかりステア。

 

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.18 ゾンビ

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回のカクテルはこちら。

CD No.18 ゾンビ

『ティファニーで朝食を』に登場したこと

でも有名なカクテル。ネーミングの割に

トロピカルなカクテルですね。そして

個人的に昔からレシピを覚えられない

カクテルの一つでもあります 笑

ベースは3種類のラム酒。その他、

ごちゃごちゃとフルーツやシロップを沢山

使います。この手のカクテルは他にもいく

つかありますが、どれも基本的にベースと

なる酒とミックスジュースを絡めたスタイル

が多く、トロピカルに仕上げるカクテル

となりますが、ゾンビの場合。ラム酒

3種の存在がかなり強く。以前紹介した

ロングアイランド・アイスティーのように

、強いロングカクテルに該当します。

ラム酒の種類は色で分けると、ホワイト、

ゴールド、ダークとなり。テイストで分ける

場合には、ライト、ミディアム、ヘビー

と呼称しますが、ゾンビはこれらのラム酒3種

をすべて同量分使いますので、当然、アルコ

ール度数は上がります。ゾンビという名は、

死者も立ち上がるほど強いという意味合い

からのネーミングです。中々ののみごたえ

ですが、ミックスジュースとの相性が良く、

人によっては大好物となるカクテルになる

ことでしょう。お試しを。

 

:レシピ(当店)

・ゾンビ

ホワイトラム      25ml

ゴールドラム      25ml

ダークラム       25ml

アプリコットブランデー 15ml

フレッシュオレンジジュース                        30ml

フレッシュパイナップルジュース                 30ml

フレッシュレモンジュース                              10ml

グレナデンシロップ    10ml

シェイクしてコリンズグラスへ。

クラッシュドアイスを詰め、ストロー

とスペアミントを飾る。

 

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.17 ホーセズネック

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回のカクテルはこちら。

CD No.17 ホーセズネック

馬のたてがみを模った。基本、ブランデー

ベースで作るカクテルです。カチ割り氷を四

つ詰めて四肢を作り。馬に見立てる飲み方も

あるとかないとか。有り体に言ってしまえば

ブランデーをジンジャーエールで割っただけ

のブランデージンジャーというシンプルなカク

テルなのですが、レモンのかつら剥きが加わる

ことで、一味も二味も違うカクテルへと

アップデートします。また、馬や酒は競馬と

の親和性が強く。シングルバレルで有名な

こちらのバーボンウイスキーをベースにする

のもまた一興。

バーボンウイスキーでは馬のボトルキャ

ップで有名なブラントン。バーボンウイ

スキーを輩出しているバーボン群はアメリカ

のケンタッキー州です。ケンタッキー州と

いえば、競馬とバーボンウイスキー。ブラ

ントンのボトルキャップはケンタッキー

ダービーを彷彿とさせます。バーではそれに

あやかって、勝負事の前に、ホーセズネック

をブラントンで注文されるお客様が時折いらっ

しゃいます。”験担ぎ”  まあ、そのように

酒を楽しむのもたまには良いのかもしれませ

んね。お試しください。

 

:レシピ(当店)

・ ホーセズネック

ブランデー    40ml

ジンジャーエール 適量

レモンのかつら剥きを大きめの

タンブラーにねじ入れ、カチ割り氷

を詰めてブランデーを注ぎ、ジンジャー

エールで満たしたら軽くステア。

 

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.16 チャーチル

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

CD No.16 チャーチル

由緒正しきカクテル。第二次世界大戦の

最中に誕生したカクテルでもあり、時の

イギリスの首相。ウィンストン・チャーチ

ルへ献上されたカクテルでもあります。

イギリスはロンドンのサヴォイホテルで

命名されたこのカクテルのベースはやはり

スコッチウイスキー。イギリスを代表する

カクテルのベースは、名産であるジンやスコッ

ッチウイスキーがしっくりきます。副材料に

スウィートヴェルモット、ホワイトキュラソ

ーにライムジュースと。甘味寄りの酸味で繊細

なバランスが取られているカクテルですから、

ベースとなるスコッチウイスキーに個性は

無い方が良いでしょう。ブレンデッドウイ

スキーをお勧めします。ナイトキャップや

葉巻に合わせるのも良いでしょう。お試し

ください。

 

:レシピ

・ チャーチル

スコッチウイスキー   30ml

スウィートヴェルモット 10ml

ホワイトキュラソー   10ml

フレッシユライムジュース                            10ml

シェイクしてカクテルグラスへ。

 

では、また、、

新入荷、再入荷。

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

さて、新入荷です。

まずはこちら。アードベッグスモーク

トレイルズ コート・ロティエディション。

元々免税店シリーズであった銘柄ですね。

第二弾ですが、優しく芳醇なアードベッグ。

これはこれで需要はあります。バーボンリフ

ィルと赤ワイン樽熟成。楽しいアードベッグ

ですね。

続いてこちら。キングスカウンティ スト

レートバーボンとピーテッド。一見、試供品

のように見えますが、しっかりと美味しい

バーボンウイスキーです。正直。ピーテッド

はストレートバーボンを引き立てている

程度にしかピートが利いていません。よく

いえば控えめ。悪くいえば無駄骨。ピーテッド

というよりは、ピートフレーバーといった所感

です。ただ、このピートフレーバーくらい

のアタリとバーボン特有のバニラ香が上手く

作用して美味しいのでしょうね。実はこの

バーボン。ニューヨークはブルックリンの

片隅で同人的に造られたウイスキーでして、

まさに都会の片隅で生まれた奇跡。ニュー

ークなのにバーボン。お試しを。

最後は再入荷。ウィレット・バーボン

ポットスチル。久々の入荷になりますか。

2012年に活動を再開したウィレット・

バーボン蒸留所ですが、このフォルムはもう

すでに日本でも目に馴染んできたかと思い

ます。このボトルデザインはポットスチル。

ポットスチルとは単式蒸留機のことです。

2009年には、サンフランシスコ・ワールド

スピリッツ・コンベンションのボトルデザイン

部門で最高金賞を受賞しています。

肝心の中身は、バニラ香やエステル香が強く、

甘みも多分にありますが、アルコール度数

47度とバーボンらしく若干高めに設定さ

れておりますので、抜けはすっきりしていま

す。ストレートやロックをお勧めします。

お試しを。

さて、今回はこの辺で。

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.15 ジャック・ター

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回はこちら。

CD No.15 ジャック・ター

水夫(すいふ)という名を持つカクテル。

水夫とは、主に雑用を担当する船乗りの

ことです。このカクテルは横浜生まれの

港町カクテルの一つ。屈強な水夫をイメ

ージしたのか、ベースであるラム酒には、

151プルーフのラム酒が指定されて

います。151プルーフとは、プルーフ表記

といってアルコール度数の数値を表す数字

になります。ブリティッシュプルーフと、

アメリカンプルーフがあり、ラム酒の場合。

アメリカンプルーフで表記されていますので、

151という数字の半分の数値がパーセンテ

ージとして記されています。すなわち、151

プルーフとは、アルコール度数75.5度。

ということになります。強烈な酒精ですね。

基本的にはアルコールにそれなりの自信が

ある方以外にはお勧めしませんが、副材料に

サザンカンフォートという甘いピーチフレー

バーのリキュールとライムジュースが加わり、

グラスにクラッシュドアイスを詰めて(ミス

トスタイルと呼称します)頂くカクテルに

なりますので、アルコール数値ほどの強さ

は感じません。2004年以前は、サザン

カンフォートがまだアルコール度数40

度と蒸留酒並の強さがありましたので、

随分と楽になったものです。サザンカン

フォートはバーボンウイスキーをベース

としたリキュールですから、のみごたえ

はあって然るべきとは思いますが、時代

によってアルコール度数の変化があった

酒の中では一番の差異があったリキュー

ルではないでしょうか。初期は50度

あったそうです。これはもうカクテルの

副材料ではなく、ピーチフレーバーの

バーボンウイスキーを飲む感覚だったの

でしょうね。ファンの層も随分と変化を

遂げたことでしょう。サザンカンフォー

トを使用するカクテルは他にもいくつか

ありますが、アルコール度数が低くなった

ことで、より幅広い層へ勧めることが出来

るようになった反面。何だか一つ。時代が

終わってしまったようで、切なく感じたもの

でした。当時、しばらくは35度? くらい

だったでしょうか。それと、21度と。

2種類リリースされていましたね。徐々に

高アルコール度数のリキュールからの脱却

を図ったのでしょう。現在では21度のもの

しかありません。寂しく思いますが、それ

はそれ。美味しいリキュールですから、多く

の人にサザンカンフォートを体験して頂き

たいのです。ジャック・ターもその中の

一つ。怖くないですよ 笑 是非お試しを。

 

レシピ:(当店)

・ ジャック・ター

ロンリコ151   30ml

サザンカンフォート 15ml

フレッシユライムジュース                  15ml

シェイクしてオールドファッションド

グラスへ。ミストスタイルにして

スペアミントを飾る。

 

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.14 ゴッドファーザー

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回のカクテルはこちら。

CD No.14 ゴッドファーザー

20世紀に活躍したイタリアの作家。

マリオ・プーゾが描いた、イタリア系

アメリカ人マフィアの小説。ゴッドファ

ーザーをイメージして作られたカクテル。

1972年には初作が映画化されて大ヒ

ットとなり、74年、90年と続編が

公開されました。原作者がイタリア人

ということで、イタリアのリキュール。

アマレット・ディサローノが使われま

した。ウイスキーがベースのこのカクテル

は、ラスティネイル(後に語ります)や

マンハッタンのようにベースとなるウイス

キーに指定がありませんので、スコッチ派と

アメリカンウイスキー派に好みが大別されます。

一般的なのはスコッチでしょうか。癖の少な

いブレンデッドウイスキーでアマレットを

引き立てるか、スモーキーでヨード香の強い

シングルモルトでアマレットとのマリアー

ジュを楽しむか。はたまた作家はイタリア人。

映画はアメリカ。物語はイタリア系アメリカ人

マフィアのお話ですから、アメリカンウイスキ

ーを使うことで、酒の産地でのマリアージュも

楽しめます。それぞれ個性は異なりますが、

初めはスコッチ。そのうちアメリカンと

いった楽しみ方が一般的かと思われます。

尚、ゴッドファーザーはシガーカクテルとし

も有名ですので、葉巻に合わせる方は、

選択肢の一つに加えても良いのではないで

しょうか。ただ、勧めておいて水を差す

のも何ですが、映画ゴッドファーザーは葉巻

の喫煙シーンが印象的ですが、実は全編通し

て葉巻の喫煙シーンは極僅か。パート2の

キューバでのロケで多少登場したくらい

でしょうか。喫煙シーン自体は非常に

多いのですが、葉巻ではありません。映画

でいうなら、アンタッチャブルやスカーフ

ェイスなどの作品の方が圧倒的に多いですか

ね。しかし、シガーカクテルとしては定番の、

所謂甘濃い系のカクテルですから、葉巻と

の相性は抜群です。葉巻を嗜む方も、そう

でない方もお試し頂く価値はあるカクテル

だとは思います。是非。

 

レシピ:(当店)

・ ゴッドファーザー

ウイスキー  40ml

アマレット  20ml

ロックグラスに注ぎ、氷を詰めて

ステア。スコッチウイスキーの場合は

レモンピール、アメリカンウイスキーの

場合はオレンジピールで香り付け。

 

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.13 バルセロナフィズ

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回はこちら。

CD No.13 バルセロナフィズ

少しマニアックなカクテルでしょうか。

私は昔からよく作りますが、あまり知られ

ていないカクテルだと思います。まだイン

ターネットなどは無く。カクテルブックに

も掲載されていたかどうか。先輩バーテン

ダーの方に教えてもらい、作るようになった

カクテルの一つです。インターネットが普及

し、調べてみれば、少数派に愛されたカクテル

だと知り、現金にもそこから自信を持って提供

し始めたカクテルでもあります 笑

特別な理由などありません。美味しいから

作り続けています。ちょうどいいロング

カクテル。ジン、ドライシェリー、レモン

ジュース、シロップ、ソーダ。何故こんなに

もローカルに存在し続けるのかわからない

ほどの定番レシピ。程よいアルコール度数。

甘味酸味のバランス。素晴らしく清涼感の

あるロングカクテルだと私は思います。ただ

、ドライシェリーを使うカクテルは甘味を

加える量でかなり印象の違うカクテルへと

変貌します。バルセロナフィズはジンフィズ

(後に語ります)にドライシェリーを加えた

カクテルになります。ドライシェリーは切れ味

の良さはありますが、独特な強い酸味を伴っ

た酒です。気持ち甘みを増やすことでドライ

シェリー特有の旨みが増しますので、

酸味の強いだけのカクテルにならないように

普段は努めています。シェリー酒の産地は

スペイン・アンダルシア州。バルセロナは

カタルーニャ州と、名前の由来もいまいち

わからないカクテルですが、美味しいカク

テルです。お試しを。

 

:レシピ(当店)

・ バルセロナフィズ

ジン       30ml

ドライシェリー  15ml

フレッシュレモンジュース            10ml

シュガーシロップ 7ml

シェイクしてタンブラーに注ぎ、

ソーダで満たして軽くステア。

 

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.12 コスモポリタン

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回のカクテルはこちら。

CD No.12 コスモポリタン

西暦2000年前後。爆発的な人気を

博したアメリカのドラマがありました。

セックス・アンド・ザ・シティという

タイトルを皆さんも一度は聞いたことが

あるのではないでしょうか。本編だけで

も6シーズン。平均話数16回という

結構なボリューム。まあ、アメリカの

ドラマは毎度それくらいのボリュームは

ありますが。むしろ短いくらいでしょうか

笑 内容としては、ニューヨークを舞台に

30代の独身女性4人にフォーカスした

コミカルテイストのヒューマンドラマです。

このドラマで随所に登場し、物語を彩った

カクテルがコスモポリタンになります。ドラ

マの人気に伴って、世界的に有名なカクテル

となっていきました。主人公たちの等身大の

演技と相まって、アーバンスタイルのドレス

に身を包んだ主人公たちが、コスモポリタン

を片手にニューヨークの街で飲み明かします。

甘酸っぱく、色味は可愛らしいですが、程よい

アルコール度数でのみごたえもしっかりあり、

洗練された女性にこそ似合う。小粋なカクテル

です。お試しください。

 

:レシピ(当店)

ウォッカ      30ml

ホワイトキュラソー 10ml

クランベリージュース                     10ml

フレッシュライムジュース                  10ml

シェイクしてカクテルグラスへ。

 

ちなみに、セックス・アンド・ザ・シティ

は U-NEXT   にて、新章が観られるようです。

(サマンサがいないようですが、、)

興味のある方は是非。

では、また、、

カクテル・ディクショナリー No.11 ラストワード

皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。

今回はこちら。

CD No.11 ラストワード

直訳で  ″最後の言葉″  になるでしょうか。

遺言のようで縁起でもありませんが、

美味しいカクテルです。再会の約束や最後の

乾杯などという意味合いもあるらしいのです

が、スラングにしても無理がありますか。

正直。通じれば名前などなんでもいいと

いうカクテルですね。このカクテルの

場合、大事なのはその美味さ。適当に伝わ

っているエピソードなどはどうでも良い

のです。ネーミングの解釈一つで注文を

躊躇うのは勿体無い。そう思わせてくれる

カクテルです。

ジンがベースとなるこのカクテルですが、

肝となる副材料はやはりこの二銘柄。

シャルトリューズのヴェールと、ルクサルド

のマラスキーノチェリーリキュールです。

唯一無二の個性を持つ両者が見事なマリア

ージュをみせています。ここにジンとライム

ジュースという定番の組み合わせが加わり、

すべてを 1:1:1:1 という割合で

シェイクします。何という黄金比率。素晴ら

しい。是非一度お試しください。

 

:レシピ(当店)

・ ラストワード

ジン              15ml

シャルトリューズヴェール    15ml

マラスキーノチェリーリキュール 15ml

フレッシュライムジュース                                               15ml

シェイクしてカクテルグラスへ。

 

では、また、、