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お帰り寅さん。

「結構毛だらけ猫灰だらけ、お尻の周りは

クソだらけってねぇ。タコはイボイボ、ニ­ワトリ

ゃハタチ、イモ虫ゃ十九で嫁に行くときた。 黒い

黒いは何見て分かる。色が黒くて貰い手なけりゃ、

山のカラスは後家ばかり。ねぇ。­色が黒くて食い

つきたいが、あたしゃ入れ歯で歯が立たないよとき

やがった!」

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

年も明けてしばらく経ちましたね、正月休みが長か

った方も短かった方も、そろそろ本腰入れて今年を

始めましょう。私は年初め、昭和の正月映画の定番

であった、男はつらいよの新作にして50作目と

なった、『男はつらいよ お帰り寅さん』を拝見

して参りましたので、今回は男はつらいよという

映画について少しお話しします。

男はつらいよといえば、寅さん。寅さんといえば

的屋。的屋といえば露天商。露天商といえば

叩き売り。叩き売りといえば、啖呵売(たんか

ばい)。という事で、冒頭を飾ったのは男はつら

いよの名物でもある、啖呵売の口上の一部分です。

特に結構毛だらけ猫灰だらけのくだりは商売以外の

シーンでも台詞として使用されていますので、多く

の人の耳に馴染んでいるかと思います。そもそも

寅さんのこの啖呵売のシーンは落語をモチーフに

しているらしく、いくつか種類がありますが、落語

の知識が明るい方などは、より楽しめるシーンなの

ではないでしょうか。大抵の作品は御約束として、

正月の参拝客や祭り縁日などの客を相手に啖呵売に

精を出す寅さんでラストシーンを締めます。主題歌

のインストルメンタルがスッと入るあたりは何度観

ても、どの作品を観ても胸が熱くなりますよね。

そして、今回のお帰り寅さんにもこのラストシーン

は存在します。しかし、他の作品と異なり、曲

が流れている最中、主演の吉岡秀隆さんの涙を皮切

りに、もう、それこそ走馬灯のように、歴代の

マドンナ達の印象的なシーンが、ワンシーンにつき

1、2秒の間隔で猛ラッシュをかけます。これには

もう、涙腺が崩壊しました。何という偉大な作品で

あったのだろうと。驚異的なマンネリの中に、色恋

沙汰や人情、東京の下町情緒や田舎町の風情などを

ふんだんに盛り込み、時宜に叶ったキャスティング

に、粋な漫談。シリーズ化された喜劇映画という

狭い枠組みにとらわれず、映画という興行アートの

極みを貫き通した作品なのではないでしょうか。

やはり、映画作家が自らメガホンを取ってきたと

いうのは大きい。初期のスターウォーズなどを良い

例として、まず、原作との相違点で不毛な論争が

起こらない。勿論、原作者がメガホンを取ったとこ

ろで、理想と現実との開きが埋まらない事は珍しく

ないでしょう。ですが、観客や演者に制作スタッ

フ。そして何よりご自身が府に落ちるかどうか。

このあたりが大きく作品には影響するのでしょう

ね。山田洋次監督の細部にまで渡った作品への飽く

なきこだわりは世界的にも有名です。特にフィルム

撮影には強く執着なさっていて、時代の流れ

に埋没した遺物、35ミリフィルムを未だに使って

撮影に臨み、出来得る限り上映まで反映させます。

勿論、現代の機器との互換が必要なので、デジタル

に焼き直すという手間が必要になってきますが、

これは合理化では埋められない、作品の豊かさに

起因するものだと、ご本人は公言なさっています。

この感覚は我々一般人に身近な物だと、音楽プレー

ヤーが例として挙げられますかね。レコード、カセ

ットテープ、CD、MD、今や電話と融合したりと、

様々な変遷を遂げた音楽プレーヤーですが、レコー

ドの需要が未だにあるように、古い物には、新しい

物でも埋められない時代の臨場感があります。利便

性で得られる機能美とは違う所謂、味があるって

やつですかね。確かにアンティークやヴィンテージ

物には独特の趣きがあります。ただ、ここまで話し

ておきながら覆してしまうようですけど、私は懐古

主義ではないので、新しい物との融合を推進します

けどね。まあ、何事にも限度が必要かと思います。

少し逸脱しましたが、とにかく、名場面集という

だけでは終わらせていない今回の作品。完結と

いう文字がないだけに意思といいますか、野望と

いいますか、作品の中からそのようなものを感じ

ました。いずれにしても、山田洋次という巨匠の泉

は、まだまだ枯れそうにありません。いつまで拝ま

せて頂けるのかはわかりませんが、貫き通して頂き

たいですね。

ここで、映画の話ばかり続いたので、少し酒の

話をします。男はつらいよシリーズには、茶の間

のシーンが数多く登場しますね。大抵の場合、

寅さんが想いを寄せるマドンナ達への妄想美談、

通称寅のアリアが始まるか、タコ社長を交えて些細

な事から大喧嘩に発展します 笑 そしてその茶

の間のちゃぶ台を彩っていた酒が、サッポロの赤星

とサントリーの角瓶です。これ、不思議、という

か、疑問に思うのが、酒造メーカーが分かれている

点なんですよね。大体こういった場合のスポンサー

は一つに絞るという勝手な解釈があるものですか

ら、昔から違和感を感じていました。どなたかわか

る方いましたら教えてください 笑 それと、

ウイスキーのチョイスで面白いのが、男はつらいよ

第1作でめでたく結婚したさくらと博でしたが、

結婚当初からしばらくの間アパート住まいをしてい

る時期があります。そして、そのアパート時代の

ちゃぶ台にはサントリーホワイトが慎ましやかに

置かれているのです。ホワイトは角瓶より幾ばくか

グレードが落ちるウイスキーですから、これは

第26作で戸建てのマイホームを購入するまでの

倹約の描写なのでしょうか 笑 ディテールには

こだわる山田監督ですから、きっと何かしらの

お考えがあっての事なのでしょうね。こちらも

どなたか事情通の方がいれば教えてください 笑

1996年。これは、車寅次郎こと、渥美清さんが

亡くなった年です。この年の8月に他界されまし

た。享年68歳。今の時代からすると、あまりに

早いお別れでした。今回は50作目という節目の

作品になったわけですが、おじちゃん役を演じた

森川信さん、松村達雄さん、下條正巳さん。おば

ちゃん役の三崎千恵子さん、タコ社長役の太宰久雄

さんも既にこの世を去っています。いずれも昭和の

映画やテレビドラマを沸かせた名優の皆さんです。

エンドロールにお名前を拝見した時、私は粛然と

襟を正す思いで眺めていました。ですが、今頃は

またお空の向こうで、おじちゃんとおばちゃんは

とらやを営み、茶の間にゆうげの支度が整うと、

寅さんを囲んで皆さん大立ち回りでしょうか。

まだ寅さんが旅をしているのなら、いつかの作品で

寅さんが満男に言って聞かせたように、私も

今後、困った事があれば、風に向かって寅さんの名

を呼んでみたいと思います。

では、また、、

2020年。成人の日の三連休。

新年明けましておめでとうございます。

バーシエールの岡本です。旧年中にはお世話に

なりました。本年も宜しくお願い致します。

さて、今週末は成人の日の三連休がありますね。

今年の営業日は、1月11日(土曜日)、通常

営業。1月12日(日曜日)、通常営業(深夜0時

頃まで)、1月13日(月曜日)、休業。と、

なっております。ちなみに、2020年の我が国

での新成人の数は、122万人だそうな。2001

年が157万人だったので、ここ20年ほどで、

約30万人以上減ってるんですね。そして、日々の

生活で体感出来るほど、今この国は外国人で溢れて

います。今年はオリンピックも控えていますし、

何かと節目になる年でもありそうですね。受け入れ

る気構えが必要になってくるでしょう。ご周知の

通り、年間20万人の移民を受け入れるとなると、

純血の希少価値を求められる日までは、そう長くは

ないのかもしれません。では、また、、

年末年始のお知らせ。2019。

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

今年も残り僅かとなって参りました。しかし、あれ

ですね。振り返ってみれば、10月に関東地方で

猛威を振るった台風19号のおかげで、今年は

ほとんど雨の日だったような錯覚に見舞われている

今日この頃です。地球温暖化の影響で台風も年々

強大化しているらしいですよ。怖いですね、恐ろし

いですね。とにかく関東は避けて欲しいですね。

良い事一つもないですから 笑

さて、年末年始のお知らせです。令和元年最後の

営業日は12月31日(火曜日)とさせて頂きま

す。年始は1月4日(土曜日)からの営業となりま

すので、よろしくお願い致します。

では、また、、

 

 

 

 

タピオカのカクテルについて。

皆さん、こんにちは、バーシエールの岡本です。

今回は一部のお客様だけに提供していた秘事を

赤裸々に語ります。一部お耳汚しをしてしまう恐れ

がありますので、ご了承ください。

タイトルにもある通り、タピオカのカクテルについ

てなのですが、当店、実は随分と前からタピオカ

入りのカクテルを作っておりまして、実際に店で、

一部のお客様限定で秘密裏に提供しておりました。

何故わざわざ内緒にしてるのかといいますと、

私がお客様に勧める事が恥ずかしいからです 笑

正直、タピオカという単語を口にする事すら憚られ

ます。前半のタピはちょっと可愛い感じなのに、

後半はオカとお堅い感じ。口に出す度に戦慄です。

ですが、そんな私に転機が訪れたのはそう、あれは

数年前のあの日、とあるお客様から

始まったのです——。

 

「マスターはタピオカって飲んだことあります?」

屈託のない澄んだ笑顔だった。若い女性客。内巻

きにした髪が愛らしい色白のその女性は、その笑顔

に相応しいすず声で軽やかに言った。私が面食らっ

た様子で答えあぐねていると、

「わたし、飲んだことないんですよねえ、あの列に

並ぶのが恥ずかしくって」面映い感じにそう

続けた。

「流行っていますものね。私も飲んだ事はないん

ですよ。理由はお客さんと一緒です」私は本当の事

を伝えた。

「そうですよねえ。でも、わたし。マスターがあの

列に並んでいたらちょっと引いちゃいます」

コロコロと笑っているが、同感だった。

「そうだ」彼女はパッと表情を明るくする。

「タピオカのカクテルって作れないんですか」

突拍子もない問いに私はまたぞろ返答に窮した

が、かろうじて、「出来ない事はないですよ」

そう答えた。

「本当ですか。じゃあ、今度来る時までに用意出来

ますか」彼女は目を輝かせた。

「出来ますよ」と私が答えると、彼女は

「やったあ」と胸のあたりでパチパチと小さく

手を叩いた。

「約束ですよ」

「はい、約束です」

彼女は満足そうに顔を緩めると、くいっと小気味

よくカクテルグラスを返し、颯爽と店を後にした。

 

そう、この日を境に私はタピオカに手を染めた

のです。かなり思い出が美化、というか、捏造され

ていますがね。正直に言いますと、最初にオーダー

を受けたのは男性でした 笑 ただ、タピオカを

飲めなかった理由は同じです。とにかく、それから

というもの。一部のお客様だけに提供し続けた

タピオカのカクテルですが、一部のお客様が増え

続け、情報をネットで公開した方が良いという声も

多く寄せられた為、今回に至りました。

さ

タピオカのカクテル    ¥1、000

レシピは紅茶のリキュールをメインにウォッカと

フランボワーズのリキュールを少量加え、ミルクと

生クリーム、シロップを更に加えてシャーベット状

にしたものを、あらかじめグラスに用意した

タピオカの山に流し込みます。タピオカ専用の

ストローで召し上がってください。男女を問わず、

同じようにタイミングを逸し、未だに手付かずの

方や、いつものタピオカに食傷気味な方々も。

ワンランク上の大人のタピオカを試してみま

せんか 笑 では、また、、

築地場外市場。

 

こんにちは、バーシエールの岡本です。師走です。

寒さも本格さを増し、いよいよ冬本番ですね。

年の瀬を前にわたくし、今回は築地の場外市場へ

行って参りました。何年ぶりでしょうか。築地

に足を運んだときには大抵の場合、場内にお邪魔

していたので、場外は場内までのアプローチのよう

に考えてしまっていて、本格的に立ち寄るのは

数える程しか記憶にありませんでした。築地市場が

豊洲に移転してから一年ほど経った今、場外の様子

がにわかに気になり赴く事になった訳です。入り口

の看板も久しぶりに眺めました。昨年までは私たち

は移転しませんの横断幕が掲げてあったようです

が、現在では外されていました。この日も観光客の

方々が大挙して押し寄せていましたね。看板に書い

てある通り、キャリーバッグを持ち込むのはやめま

しょう 笑

久々の築地という事で、やはり海産物に気持ちが

なびいてしまいます。この日は休日で、飲食店の

選択肢が限られており、チェーン店からのチョイス

となりましたが、お邪魔した経験がない店でとなる

とかなり悩みました。とどのつまり、正直よく

わからなかったので、もうこの店の佇まいだけで

選んでしまいました 笑

今回お邪魔したのは、江戸前にぎりの店、秀徳さん

の本店です。残念ながら諸事情により、ランチのタ

イミングでしか入れませんでしたが、とても満足し

ました。赤シャリで頂く寿司も久しぶりで新鮮でし

たし、付いてくださった職人の方との会話がネタ

以上に新鮮でしたね 笑 嘘ですネタも新鮮

でした。しかし、見習うべきはその英語力。勿論、

完璧な英語ではありません。伝われば良いのです。

狭い店内には欧米諸国の観光客とアジアの方々も

同席していましたが、何ら遜色のない会話を楽しん

でおり、気の利いた冗談で笑いさえ取っていまし

た。この辺りは私も対面商売の端くれ。羨望の眼差

しで見つめていました。これは秀徳さんに限らない

のでしょうが、さすが日本でも有数の観光地。頭が

下がります。そもそも観光地でなければ、外国語

など門外漢でしょうからね。努力と経験。私の

ように外国語を話されると石化してしまうようでは

成り立たないのです 笑

秀徳さんをお暇して場内の跡地へやってきました。

わかっていたとはいえ、閑散としておりました。

目を瞑ると、少し前の光景が蘇ってきます。昔は

店をはねて残っているお客様を引き連れて場内見学

と寿司をセットで楽しんだものです。東京の食文化

を支えていた台所。ターレットトラックと接触しな

いように気を配り、波除神社を曲がれば正門が見え

てきます。場内の活気を肌で感じ、目に映るものが

何度訪れても新鮮でした。場内家屋の脇に、ビルの

二、三階程はあったであろう、うず高く積まれた

発泡スチロールのゴミ山を眺めると、何だったんで

しょう、あの感覚。元気がもらえるんですね。

さあ、頑張って商売やろうって 笑

勿論、無くなった訳ではありません。豊洲に移転

しだだけの事。しかし、一幕降りたという感覚は

拭えませんね。築地の長い歴史の中では極々ちっぽ

けな想いなのでしょうけれど、私にとってもまた、

青春だったのかもしれません。

駐車場になっていました。キッチリしてますね。

競りの見学についての看板ですね。まだ残って

いました。これも懐かしいです。ホーロー看板とし

て第二の人生が待っていそうですけどね 笑

場外に戻ってきてこの黒山の人だかり。テリー

伊藤さんの玉子焼きですね。まあ、有名ですよね。

しかし、玉子焼きごときにこんな、鈴なりになって

って思いますよね。私もそう思います。食べながら

撮影しましたけどね。普通に美味しいです。

何といいましょう、百果園のフルーツ串みたいな。

そんなに情熱も意味もなくつい買ってしまう類い

ですね。わからない方、すみません。

強い意志。

良い風景ですね。こういったものもまた、元気が

もらえます。立場や尺度は違えど、見て感じ、肌で

感じるものは万国共通でありたいものです。今回

築地場外市場を見て周り感じた事は、その地に息づ

くものは、本物であれば人は受け入れ、それを

拡散していき、形を変えて新たな出発点となる。

そしてこれは、死滅するまで、まるで細胞分裂のよ

うに、ほぼ恒久的に繰り返されるのでしょうね。

何かが無くなれば、何かを得る。逆もまた然りです

が、築地場外市場。まだまだ楽しませて頂けそう

です。では、また、、

 

築地場外市場

秀徳

ターレットトラック(動画です)

 

 

 

 

 

 

アルケミエ。

皆さんこんにちは、パーシエールの岡本です。

今回はアブサンという酒について少しお話します。

アブサンという言葉の響きは、日本では水島新司

さんの野球漫画『あぶさん』で耳に馴染んでいると

思います。実は、あぶさんの名前の由来はこの酒に

起因しています。原作者の水島さんは大の酒好き。

主人公である景浦安武、通称あぶさんが酒豪の強打

者という設定もあり、世界で最も強い酒の一つであ

るアブサンを作品名にしたとの事。私、原作をよく

知りませんが、アブサンの名を冠する主人公なん

て、ちょっと洒落てますよね。きっとイカれてる

んでしょうけど 笑

まあ、余談はさておき、アブサンという酒は

とにかくアルコール度数が高いです。蒸留法で

生成するリキュールなのですが、50度、60度は

当たり前。70度、80度、果ては90度という

高アルコール度数を誇ったアブサンも存在します。

 

● そもそもどの国の酒なのか。

 

アブサン発祥の地はスイスといわれています。

そこから波及するようにヨーロッパ全土に広がって

いきました。18世紀中頃、その当時では高アルコ

ール度数で安価なアブサンは貴重だったと思われま

す。現代では高名な偉人や芸術家など、まだまだ実

入りの少なかった時分に、少量で酔えるこの酒は魔

法の酒であったでしょうね。ピカソ、ゴーギャン、

ゴッホ、数え上げればきりがありませんが、数多く

の芸術家たちが魅了されました。

 

● どんな味の酒なのか。

 

アブサンの主原料はにニガヨモギというヨモギの一

種で、これとハーブ類を多数調合し、蒸留して生成

されます。一言では言い尽くせない複雑な味わいで

すが、昔から、初めて口にしたお客様は歯磨き粉の

よう、という感想が多いですね。確かにミント類の

ハーブも含まれているのでミントの存在感は大きい

です。そこに爽やかな甘みとニガヨモギの苦み、

そして高アルコール度数の刺激。これはあれです。

イカれた酒ですね。個人的ではありますが、右脳を

程よく刺激してくれます。大人の情操教育の為の、

右脳トレーニング飲料です。著名な芸術家たちが

軒並み虜になっていく理由がわかる気がしますよ。

 

● 製造・販売中止。

 

アブサンの主原料であるニガヨモギにはツヨンとい

う成分が含まれており、このツヨンを乱用すると、

幻覚症状や錯乱状態を引き起こすものとして毒成分

が認められ、19世紀後半から20世紀初頭にかけ

て、ヨーロッパ本土では製造販売が禁止され

ました。その後、20世紀後半にはツヨンの残存容

量を抑える事で解禁となるわけですが、この時、ア

ルコール度数の規制は設けられていません。確かに

ツヨンには毒成分があったのでしょうが、正直、

70度も80度もある酒を常用摂取していれば、

幻覚、錯乱状態を引き起こすのは至極当然かと思わ

れます。もうこれくらいのアルコール度数になって

きますと、味云々ではなくなってくるので、日本で

は特に罰ゲーム要素が強まってしまいます。まあ、

個性がある酒は薦めやすいですけどね。ただ、

テキーラなどとは次元が違います。ストレートで

一気飲みなんて事は控えましょう。あっという間に

昏倒騒動ですよ。それと錯乱状態では、ゴッホが自

身の耳たぶを切り落としたという話が有名ですよ

ね。これはアブサンとの因果関係など、真偽の程は

わかりませんが、どうしたんでしょうね、ゴッホさ

ん。痛いですよね。絶対にやめましょう。

 

●   アブサンの飲み方。

 

では、アブサンはどうやって飲めば良いので

しょう。もちろん、節度をもってすれば、

ストレートで召し上がっていただいても構いませ

ん。味や香りを楽しむのに一番わかりやすいのは

ストレートですし、氷も入っていないので薄まりま

せん。ですが前述の通り、アルコール度数は人を選

びます。無理をせず、もっとポピュラーな飲み方を

選ぶのであれば、水割り一択になるかと思います。

炭酸などでも悪くはありませんが、アブサン特有の

爽やかな甘みが感じとりにくくなってしまいます。

こちらは形だけですが、このように専用のスプーン

に角砂糖を一つ。グラスに氷を詰めて、アブサンを

少しずつ角砂糖を通してドリップしていきます。

適量を注ぎ終えたら、スプーンの先をグラスに

落とし、水を加えて静かにステアして出来上がり。

香りをより強くする為に、パフォーマンスとして

アブサンでひたひたになった角砂糖に火を付けて

目で楽しむ作り方も存在します。是非、バーテンダ

ーに声を掛けて試してみてください。もちろん、

通常の作り方でも問題はありません。それと

もう一つ。アブサンを楽しむ上で欠かせないのが

白濁です。この現象は銘柄によってかなりの差異が

生じるので、すべてのアブサンが白濁するとは限ら

ないのですが、基本、無色のアブサンは白濁しま

す。これは、希釈する事で非水溶成分が析出して起

こる現象で、ストレートで飲み続けた場合、確認

出来ませんので、チェイサーなどをもらい、自身で

試してみるのも一興です。まるでコンデンスミルク

のように変色しますので、楽しいですよ。

 

●   辰巳蒸留所。

 

冒頭の画像やタイトルにもある通り、今回は

アルケミエという日本のアブサンのご紹介です。

辰巳蒸留所という場所で造っています。岐阜県の

郡上八幡。日本名水100選に選ばれている土地に

所在し、2017年の7月に開業いたしました。

酒造りは一人で行っています。東京農大で醸造学を

専攻し、国内外のメーカーやワイナリーを渡り歩き

、単身蒸留所を立ち上げました、辰巳翔平氏。彼の

努力の結晶がこのアルケミエになります。

実はこのブログ。昨年書きかけていたもので、画像

のアブサンはアルケミエの2年目の品で、言わば

セカンドシーズン。昨年の製品になります。非常に

出来が良く。お客様にもかなり気に入っていただけ

たので、早く書き上げてご紹介したかったのです

が、アップロードする前にものが無くなってしま

い、再入荷も期待できなかった為、次回作へと

繰り越しました。なにぶん一人で製造しているので

ロット数は少なく、ボトルも容量が500ml とな

っており、あっという間に在庫が底をつくというの

が現状です。ですが、今年また、辰巳蒸留所の新作

を仕入れる事が出来ましたのでご紹介させていただ

きます。

今回はジンになります。元々ファーストシーズン

からジンとアブサンを並行して製造しておりますの

で、3年目はジンのみリリースされた形となりまし

た。ただし、ジンの植物性成分。所謂、ボタニカル

の中で最も特徴的なジュニパーベリーより、

アブサンの主原料である、ニガヨモギが優っている

ジンとなっています。かなり苦味がありますね。

柑橘を思わせる爽やかなフレーバーを感じ、着色料

ではない天然の緑が強く印象に残ります。そして、

それぞれの副材料がバランスよく複雑に絡み合い、

今回もまた手作り感満載の一品となっております。

そもそも、緑色のジンなど見たことありませんよ

ね。まさにアブサンとジンの混血種。日本が生んだ

ニューウェーブではないでしょうか。是非お試し

あれ、と言いたいところですが、なにぶん杯数の方

が限られておりますので、ご用意出来るかはわかり

ません。間に合わなかった方は、来年に期待しま

しょう。しかしこれもまた、本物志向の醍醐味

ではないでしょうか。皆さんも右脳の脳トレしてみ

ませんか 笑

では、また、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商店街の個性。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本で

す。めっきり涼しくなりましたね。季節の変

わり目です。風邪などひきませぬよう、ご自

愛くださいませ。ところでわたくし、先日

台東区の谷中銀座にお邪魔しました。別段、

商店街巡りなどというイベントめいたもので

もなく、極めて恣意的に足を運んだのです。

思い浮かんだといえば、谷根千という言葉く

らい。これは谷中、根津、千駄木の頭文字か

らくる略称ですが、東京の散歩コースとして

はそれなりに名が通っていますので、耳にし

たことがある方も多いかと思います。所謂、

下町グルメを食べ歩きと言った風情になりま

すね。私、商店街の食べ歩きはとても好きで

す。普段出来ないからこそのあの開放感は童

心を喚起させてくれますし、少し行儀悪くし

た方が食べ物も美味しく感じます。まあ、も

ちろんビール片手にという大人ならではの

無作法も手伝ってくれてはいますが  笑

この日は休日とはいえ、あいにくの天気で

人も少ないのでは、と踏んでいましたが、

さすがに観光名所だけあって、狭く短い商店

街はいつのまにか人で溢れかえっていまし

た。皆一様に、揚げ物を喰らい、酒を呑み、

被写体に向けてシャッターを切っていまし

た。その最中、私は人ゴミの中でつと立ち止まり

、とある店の店名が知りたいと、庇の上の看

板に目を向けました。すると、木製の板看板

の脇に正方形の額に収まった切り絵が飾られ

ている事に気がついたのです。

これは仕事柄といいますか、切り絵を見ると

、私はある人物が必ず頭をよぎります。バー

に精通する人間なら一度は耳にしているかと

思いますが。2012年に他界されました、

切り絵作家の成田一徹さん。バー評論家とい

う肩書きも持っていらっしゃいましたが、切

り絵の印象がとても強く残っています。バーでの

情景を作品としたものが中心ですが、街をテーマに

した作品も多く、東京シルエットなど、東京の複雑

な街並みをモノクロの切り絵に仕立てた作品集など

もあるため、妙に勘が働き、その場で谷中と成田氏

の因果関係についての検索に没頭しましたが、そん

な事実は全く無く、勝手な思い込みで肩を落としま

したが、この切り絵。全長約175メートルの短い

商店街に、三十一枚も飾られています。結構な密度

でした。

このように一店舗につき、二枚というケースもいく

つか見受けられました。切り絵の内容は昔の谷中の

風景で、寺院やお墓、それと、この界隈は坂がとて

も多く、街の一つの特徴でもあるために、等間隔で

散見出来ました。

どれも魅力的な坂ですね。国土が狭く島国である

日本は、坂とは切っても切れない縁があります。坂

の多い街での暮らし。斜面に対しての建築技術。

利便性はともかく、そこには創意工夫の美意識が凝

縮されているように思えるのです。

墓地です。おそらく、昔の谷中霊園ではないかと

思われます。鬱蒼とした森林を背景にあまねくばか

りの墓石が整然と列を成していますね。森を切り拓

いて墓地にしたのでしょうか。谷中霊園は桜も有名

です。宴会ではなく、静かに桜を眺めたい方にはよ

ろしいかと思います。徳川家をはじめ、数々の文化

人、芸能人が眠る由緒正しき霊園です。そして私、

ここにきて気がついたのですが、食べ歩きのつもり

が、食べ物の写真を一枚も撮っていませんでした

笑 ただ、思うのです。酒とスマートフォンを片手

に食べ歩き。大いに結構。大好きです。商店街を語

る上で、飲食店の存在は必要不可欠。大好きです。

有名店の行列、並びましょう。大好きです。でも

ね、皆さん。それだけじゃない。正直、どこの商店

街も大差ない。この日だって、イカ焼き食べて、メ

ンチカツを頬張り、ビールで流し込みました。かき

氷屋は行列で、一番の目当てだった魚屋は休業日。

滅多に食べないソフトクリームを舐め回し、意味が

あるのかないのか、お洒落な古民家カフェにも行き

ました。しかし、それだけじゃない。時の物に目を

向けてばかりでは面白くありません。歴史を見てあ

げましょう。私が谷中銀座に感銘を受けたのは、そ

の歴史をこういった、美術という観点から表現なさ

っている事にあります。洒落てるじゃないですか、

粋ですよ。切り絵で歴史を語る商店街。谷中銀座。

またお邪魔した際には、もう一つの特色である、猫

にどっぷり浸かりたいと思います。

猫好きなので 笑

最後に一つだけ。

これは谷中銀座の入り口にある夕焼けだんだん

という有名な階段です。猫の商店街という顔を持つ

商店街でもあったので、夕焼けニャンニャンとダブ

って見えました。では、また、、

 

谷中銀座

成田一徹

 

パーティプラン。

貸切パーティプラン(飲み放題付き)

3500円

オードブル、サラダ、パスタ料理、デザート全5種+飲み放題(約30種)/お一人様 2時間 3500円(カード会計不可)/+500円で30分延長も可能/10名様よりご予約参ります

コース概要

コース料金 3,500円 税別
品数 5品
利用人数 10名~
予約締切 来店日の前日23時まで
補足事項 【ご注意とお願い】パーティーのご予約について、当日のキャンセルは代金の100%、前日のキャンセルはお料理分のみご負担いただきますのでご了承下さい。

※月~土・祝日・祝前日(19:00~23:00)の予約を受け付けておりその他の時間、または日曜日の御予約は応相談。

コース内容

一例です。その都度変わる事が有ります。

★ボイルドソーセージ3種
★スモークサーモンと玉葱のあしらい
★カニカマとキュウリのマヨネーズ和えサラダ
★ベーコンとキャベツのペペロンチーノ
★ガーリックトースト

◎飲み放題の種類
アルコール
グラスワイン(赤・白)/生ビール(カールスバーグ)
ジントニック/バーボンウイスキー
モスコミュール/スコッチウイスキー
キューバリブレ/ブランデー
テキーラサンライズ/スプモー二
カシスソーダ/カシスオレンジ
カシスグレープフルーツ/カンパリソーダ
カンパリオレンジ/カンパリグレープフルーツ

ソフトドリンク
コーラ/ジンジャーエール
オレンジジュース/グレープフルーツジュース

お盆休み。2019。

こんにちは、バーシエールの岡本で

す。2019年のお盆休みですが、

当店は休みません。山の日の三連休は

8月12日(月曜日)のみ休みを頂き

ます。暑い日が続きますね。水分補給

にお酒をしっかり飲みましょう。

では、皆様のご来店を心からお待ちし

ております。また。

 

尚、8月11日(日曜日)の営業は、

午前0時を目安に閉店致します。

宜しくお願い致します。

古都の恩恵。

皆さんこんにちは、バーシエールの岡

本です。今回は、時おり訪れる鎌倉の

お話を少し、一端ではありますがご紹

介いたします。

鎌倉の歴史はご周知の通り、古都とし

て名高いですが、私と鎌倉の歴史もそ

れなりに時を刻んで参りました。十代

の頃から足を運んでいましたから、正

味三十年近くはお邪魔しているでしょ

うか。勿論、しばらくの間ご無沙汰し

てしまう事もありますが、コンスタン

トに通い続けています。最初の頃はや

はり、江ノ島のエリアも含め、海水浴

や観光名所巡りの日帰りコースでした

ね。それほど遠くない距離ですので、

車を使う場合は、ドライブがてらに少

し寄る程度の考えでした。

そして現在では、風土や食べ物、酒。

それと人ですかね。冒頭を飾った写真

は古民家を利用した蕎麦屋。松原庵さ

んです。由比ヶ浜エリアでは名の知れ

た観光スポットになりました。一品料

理と蕎麦、そして酒がメインのこの店

は、所謂、夜蕎麦が本番かと思われま

す。今回は時間がなかったので、昼の

部にさらっとせいろのみを頂きま

した。二八らしいですけど、十割を彷

彿とさせるくらいコシの強い蕎麦でし

た。香りもしっかりしていたし、美味

しいと思います。神宮前にも店舗展開

しているので、興味のある方は是非 一

度、召し上がってみてください。

皆さんご存知でしたか、鎌倉って江戸

時代中期から既に観光地として胎動を

始めていたみたいです。鎌倉幕府が

倒幕し、室町、江戸へと幕府が移りゆ

く中、衰退の一途を余儀なくされたこ

の土地と、残された農民漁業の人々

は、社寺の復興と共に参拝客で賑わう

門前町へと成長させたのです。観光地

としての歴史も相当古い部類に入るの

ではないでしょうか。東京から一時間

とちょっと。気軽にこなせるそぞろ歩

き、とまではいかないまでも、近所

を散策するような趣きで楽しむように

私は努めています。まあ、ノープラン

で遊べる境地に至るにはかなりの時間

を要しましたが、覚えてしまうと中々

爽快です。江ノ島電鉄ののりおりくん

を購入すると、正体不明の全能感に

見舞われ、鎌倉駅小町通りを練り歩

き、由比ヶ浜で潮風を感じれば、社寺

を詣でて稲村ヶ崎で黄昏る。単線のロ

ーカル線で、千年を源氏然とし、流鏑

馬の如く颯爽と駆け抜けます。

稲村ヶ崎からの夕日はいつ眺めても、

奇跡のように美しい。そんな風に思い

ます。江ノ島のシルエットが横たわっ

ているあたりが堪りませんね。この日

は曇っていましたが、鉛色のキャンパ

スに黄色道を写すことが出来ました。

稲村ヶ崎は昔から恋人たちのデートス

ポットとして有名ですが、今はそんな

事ありません。温泉施設も有り、家族

連れも多くこの場所を訪れます。私は

よく単身で乗り込み、夕日を肴にビー

ルを呷ります  笑

こちらが奇跡の温泉、鎌倉黄金の湯、

稲村ヶ崎温泉と、その秀逸な眺めで

す。まさに絶景。駐車場も完備されて

おりますので、是非一度お試しくださ

い。混んでますけどね、、。

鎌倉にもやはりバーは存在します。地

元の方のお話を聞ける良い機会なの

で、なるべく顔を出すように心掛けて

います。この日は鎌倉の住み心地、地

元の繋がりなどを中心にお話しました

。途中、常連の方からラフロイグのチ

ェダーチーズを差し入れとして頂きま

した。余談ですが、相当美味しかった

です。ご馳走様でした。さておき、地

元の方たちも色々思いはあるようで、

古参と新参、譜代と外様の確執なんか

もちらほら耳にしました。これはどの

街にも付き物ですが、観光地は特に色

濃く反映されてしまうんでしょうね。

私は憧憬止まりですが、好きで好きで

堪らなくて現実に生活を始めてしまっ

た人達もいるでしょうからね。摩擦が

生じてしまうのは至極当然かと。そん

な甘くはない乾いた現実の話をしなが

らではありましたが、出して頂いた

た酒には大変満足し、大いに酔っ払

い、千鳥足で帰路に就く。そんな一日

でした。最後になりましたが、いつも

変わらない表情を見せてくれる鎌倉と

、お付き合いいただいた方々。深い時

間をありがとうございました。

では、また。

鎌倉 松原庵

稲村ケ崎温泉