皆さんこんにちは、バー シエールの岡本です。
さて、今回は只今公開中の『シビル・ウォー
アメリカ最後の日』という映画のお話。『エイ
リアン ロムルス』を抜き、全米ナンバーワン
を連呼しておりますが、まあ、これは11月
のアメリカ大統領選に大きく影響されていま
すね。拝見して参りましたが、なかなかの
問題作。19の州が合衆国を離脱し、バラバラ
に分断された北米を、特大スクープを狙って
数人のジャーナリスト達が、時の大統領に会う
ために、ニューヨークから首都ワシントンDC
へと横断します。内戦中ですから、道中は昼夜
問わず銃撃戦が繰り広げられており、その都度
戦争の狂気を目の当たりにする過酷な旅となり
ます。そんな殺伐とした劇中を和ませてきたの
が挿入曲の面々。退廃的な世界に流れるポップ
な音楽は、同国の長編ゾンビドラマ。『ウォー
キング・デッド』を彷彿とさせます。アメリカ
らしいといいますか、苦境であればあるほど、
ナチュラルなメロディラインがしっくりと
嵌まります。ゾンビのいない『ウォーキング
・デッド』などと評されるほど、生活感のない
街並みや、不気味な静謐さを上手く描写して
いる『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
ですが、意味があるのかないのか、劇中の
難民キャンプに到着するシーンでは、『ウォ
ーキング・デッド: ワールド・ビヨンド』の
ヒロインであった、アレクサ・マンスールが
登場していました。
本作品の主演は、『エイリアン ロムルス』で
不屈のヒロインを演じたケイリー・スピーニー
。ロムルスでは少し影のある役柄でしたが、
こちらではやや能天気な一面を持った快活な
女性を演じています。どちらもタフネスである
という点では、やはり、それが彼女の持ち味
なのでしょうね。しかし、乗ってますねぇ。
どちらの作品も興行としては大成功ですから
ね。今後も楽しませてくれることでしょう。
ただ、この作品。シビルウォー(内戦)と
いうタイトルの割に、内戦の描写よりも、
過度なジャーナリズムにフォーカスされて
います。目の前で人が死んでも撮り続ける
その覚悟と執念は戦場カメラマンにとって
は必要なマインドなのでしょうが、目を覆い
たくなるシーンはやはりありますね。因みに、
主人公ジェシーの愛機はニコン FE2。
劇中でも思い入れを語っています。そして
肝心の映画自体の出来栄えですが、素晴らし
いとは思うけれど、アメリカほどの盛り上が
りは日本ではないのでは、という見解です。
まあ、所詮、お家騒動ですからね 笑
いずれにしても、大統領選挙は大荒れになる
でしょうね。最終的には、この映画の結末の
ようになるかもしれません。気になる方は、
是非ご覧になってください。
さて、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
を鑑賞するにあたって、内戦ということで
もう一度私が見返した映画があります。アメ
リカの歴史の中で、唯一の内戦といえば、南北
戦争。私どものようなBARの見地からする
と、南北戦争といえば、サザンカンフォート
と『風と共に去りぬ』です。この作品はBAR
シーンにも大きく影響した映画です。1939
年に公開された古い映画ですが、内戦の少ない
アメリカでは、稀少な作品だけに、現代でも
時折話題に上ります。この作品もまた、南北
戦争がメインというよりは、ヒロインである
スカーレット・オハラの半生を描いた作品で、
正直。現代の視点で観ると、無茶苦茶な作品
なのですが、古い映画というのは “味” が
あるで済んでしまう、所謂、古典です 笑
南北戦争とは、奴隷制度の撤廃を掲げた
アメリカ北部(アメリカ合衆国)とアメリカ
南部(アメリカ連合国)との内紛で、結果。
北部の勝利となり、奴隷制度はこの時点で
いちおうの結末を見ました。ただ、肌の色で
の撤廃は現代まででも、おそらく、恒久的に
無くなりはしないのでしょうがね。
こちらはサザンカンフォート(左端)と、
『風と共に去りぬ』に因んだカクテルです。
左から、レット・バトラー(ヒロインである
スカーレットの相手役)。スカーレット
・オハラ(ヒロイン)。ヴィヴィアン・リー
(スカーレット役の女優)になります。どれも
サザンカンフォートをベースとしたカクテルに
なります。サザンカンフォートとは、アメリカ
ニューオリンズ生まれの、バーボンウイスキー
を主体としたフルーツフレーバー(特に桃)の
リキュールです。直訳すると、“南部の安らぎ”
。昔はアルコール度数50度、40度と高アル
コール度数を誇るリキュールでしたが、時代
の経過と共に、35度に下がり、現在では、
21度となって久しいですか。完全にご都合
主義ですが、わかりやすくて結構。飲みやす
くて結構。常日頃申し上げているように、
破綻して飲めなくなるよりはマシです。充分
に美味しいリキュールですから。是非皆さんも
お試しください。今回はこのあたりで。
では、また、、