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PLAN 75 という映画。

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

暑いですね、、今からこれでは夏本番前に

へばってしまいますね。身の危険を感じます 笑

さて、今回は映画の話を少々致します。先んじて、

これは世代によってかなり異なるとは思いますが、

皆さん、自身の死生観はお持ちでしょうか。

死生観とは、死と生に対する見方を指しますが、

お国柄や宗教などでもかなりの違いがあるかと

思います。身近な人や著名人の死を耳目すること

などで触発され、命の尊さを再認識したり、己の

今際の際に思いを巡らせたり。そのように死と生

に向き合うことで死生観とは養われてゆくのです。

そして機が熟したとき、人が選択する、死とは、

生とは。いつ、どこで、どのような場所で。万人が

避けては通れないこの人生最大の難題を、皆さんは

どのようにお考えでしょうか。今回、タイトルにも

ある通り、PLAN  75 という映画を拝見して

まいりました。主演は倍賞千恵子さん。御年80歳

になりますが、劇中では78歳の役を演じました。

映画のタイトルでもある、PLAN  75 とは、

架空の世界での日本の法律で。高齢者は75歳を

過ぎれば、自ら死を選ぶ権利が保障され、政府は

これを無料で支援するというシステムの名称です。

作品の冒頭は、老人介護施設で若い男性が、世の中

に必要のない存在だとし、高齢者を次々と殺害

してゆくシーンから始まります。これは現実社会

でも起きた殺人事件をモチーフに描かれたとされて

います。物語はこの事件を皮切りにPLAN  75

という制度が内閣で可決、発足し、社会に浸透して

ゆくあたりから進みます。監督は早川千絵さん。

実は、PLAN  75  という作品は、2018年に

公開されたオムニバス映画。『十年』の中で、

シナリオは多少違えど、同タイトル、同監督で

一度撮影、公開されております。今作品との違い

は、前作が  PLAN  75  を推し進める側の

視点がメインであったものが、選択する側の視点を

より強くした作品が今作品になりますかね。

私にとって倍賞千恵子さんの出演作品は、男は

つらいよの50周年作品。『男はつらいよ お帰

り 寅さん』のさくら役が最後であったのですが、

本当にいつまでも矍鑠となさって、今作品でも、

高齢者特有の〝孤独〟を見事に演じておられ

ました。

劇中の音楽も強く印象に残っています。作品柄、

終始メランコリックな曲調ではありますが、それ

ぞれが人々の琴線に触れるセンシティブな楽曲で

構成されています。今作品で担当したのは、映画

音楽を多く手掛けている作曲家のレミ・ブバル氏。

超高齢化社会というディストピアにみる不安や欺瞞

の数々。そして最後には微かな希望でさえ表現して

いるように私には思えました。作品の没入感に

大きく影響する要素の一つです。

さて、冒頭で話した死生観ですが、この作品を

観て触発される方も多くいるのだろうと思います。

それを証拠に、平日の昼。あまり席数が多くはない

シアターではあったものの、シアター内はほぼ満席

で、その多くは高齢者で埋まっておりました。

おそらくこの回は私が最年少だったでしょうね 笑

皆さん、自己投影なさっていたのだろうと現場の

空気では感じました。私としては、幅広い世代に

この映画は観て欲しいのですけどね。常に死生観

と向き合う必要などありません。今を生きることが

一番大事なのですから。ただ時おり、全ての人に

等しく訪れるその時に思いを巡らせてみるのも一興

です。一皮剥けて世の中が変わって見えるかもしれ

ません。最後になりますが、今作品はカンヌ国際

映画祭にて特別賞を受賞している作品だけあって、

表現が所々抽象的に仕上がっています。カンヌは

エンタメより芸術性重視ですからね。冒頭の殺害

シーンなどに過激な描写はありません。如何に

死生観が問われる映画とはいえ、けっして猟奇的な

映画ではございませんので、安心してご覧いただけ

ます。私はこの作品を通じて、遠くはない未来に

また一つ、準備が出来たように思えます。

では、また、、

最近の新入荷、再入荷。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

蒸し暑さと日差しの強さで参っている今日この頃。

今回また、一部の新入荷、再入荷のお知らせを

させて頂きます。

まずはこちら、アズウィーゲットイット アイラ

モルト。久々に突き抜けた手頃なアイラモルトが

入荷出来ました。イアン・マクロード社から、

中身はアイラモルトですが、例の如く銘柄は非公開

となっております。冷却処理をしておらず、カスク

ストレングスでのボトリングです。もちろんノンカ

ラーですから、さしずめ、生アイラといったところ

でしょうか。アズウィーゲットイットとは、

『手に入れたまま』と訳せます。これは原酒を

入手してからボトリングまでの工程を意味して

います。アルコール度数61度と高めに仕上がって

おりますので、少し目に染みますが、舌もハートも

痺れる一杯となってくれるでしょう。

続けてこちらは久しぶりの再入荷。テキーラ

ですね。ポルフィディオのアネホになります。

値段の相場が上がってからは、気が向かないと

仕入れることはなかった銘柄ですけれど、今回は

気が向いたのでしょうね 笑 手作りのボトルも

相変わらず可愛らしいです。脇のミニチュアボトル

も相当年季が入ってきましたね。目減りが激しい

です 笑 こちらのテキーラはもはや説明不要。

テキーラの世界では最高峰の銘柄ですので、安心

して頂けますね。きっと多くの方のテキーラに

対する概念を変えてくれますよ。勢いだけでは

ないのです。ゆっくり味わうテキーラになります

ね。是非お試しください。アネホ製法については

コチラをどうぞ。

そしてこちらも再入荷。プレミアムウォッカ。

グレイグース ラ・ポワールになります。

ラフランスを加えて蒸留したウォッカですね。

お客様の評価も高かったので、再び入荷の運びと

なりました。洋梨のアロマや風味がしつこく無く、

爽やかにまとまったプレミアムウォッカの逸品

です。ウォッカトニックやウォッカギムレット。

ウォッカライムにしても良いですし、もちろん

冷えてとろとろの状態でそのままでも美味しく

頂けます。お好みに合わせますので、是非一度

お試しください。

さて、今回はこんなところでしょうか。何か

忘れているような気もしますが、あとは直接

お願いします。では、また、、

ククルス・ドアンの島を拝見してきました。

何というか、、まあ、やりたかったのでしょうね。

私は推します。続けて欲しいので 笑

ここ最近の入荷。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

暑いですねぇ、、これから梅雨に入るかと思うと

憂鬱になりますけれど、多少涼しくなると思えば

詮無い事。などと、毎年同じことを言っております

が、新入荷のお知らせです。

ブラックアダー社のピートリークというアイラ島の

モルトウイスキーです。スパイシーでパワフルな

スモーキーフレーバーを持ちながらも、味わいは

マイルドに上品で、ゆっくりと鼻腔を抜けて

ゆきます。アルコール度数は46度と最近の流れと

しては低めなので、とても穏やかに愉しむアイラ

モルトになっております。旨味が後引きますよ。

美味しいです。

続いてこちらはラム酒。マルティニーク島の

トロワ・リヴィエールがお手頃なV S O Pとなって

還帰ってきました。スパイシーでエレガント。

手作り感のあるナチュラルな甘味はやはり、

アグリコール製法の賜ですね。是非お試しくださ

い。アグリコール製法についてはコチラをどうぞ。

 

以上、新入荷のお知らせでした。では、また、、

空也上人(くうやしょうにん)とコロナ。

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

雨の日が続きますね。このまま梅雨入りでしょう

か。さて、今回は先日、ある展覧会にお邪魔して

参りましたので、再び上野からのスタートになり

ます。この日もやはり、前日の酒が残っており

まして、今日こそはアルコールを控えようと

上野駅の公園口を出て、ひとまずコーヒーを

求めて、颯爽と駅前のカフェへと体を滑らせた

ところ、、

頂きます 笑

というわけで到着です。今回は、3月1日から

5月8日まで上野の東京国立博物館で開催された、

空也上人と六波羅蜜寺という展覧会にお邪魔して

参りましたので、その様子を少しお話しさせて

頂きます。

さて、まずはじめに、そもそも空也上人とは

いったい何者? という方の為にも少し触れて

おきますね。空也上人とは、平安時代中期に実在

した僧侶で、日本に於いて浄土教で称名念仏

(しょうみょうねんぶつ)を広めた先駆者なの

です。まあ、簡単に言ってしまえば、日本で初めて

南無阿弥陀仏を流行らせた偉人です。出家してから

は南無阿弥陀仏を説いて諸国を巡り、道路や橋梁。

寺院など。仏道を通じて多くの社会事業に貢献。

天暦5年(西暦951年)頃、京都で流行病が蔓延した

際に、一日も早い収束を祈願して造られたのが

現在国宝とされている、祈り十一面観音菩薩立像と

西光寺(現在の六波羅蜜寺)になります。今回、

約半世紀ぶりに東京に御目見したこの木造立像は、

空也上人の没後約250年ほど経ってから造られた

と伝えられています。疫病の収束を願って止まなか

った空也上人の強い思いが、1000年の時を超え

、現代にはびこるコロナという災厄を祓ってくれる

と信じて、この度はご拝謁を賜りました。

空也上人木造立像といえば、やはりこの独特の

フォルムですね。まったくをもって不謹慎なの

ですが、正直初見では、、

こちら、ですとか、、(はじめ人間ギャートルズ)

こちらなどが頭に浮かびました 笑 (Dr.スタン

プアラレちゃんより。んちゃ砲)

実はこの突起物には当然、大変な意味がござい

まして、、

わかりにくいのですが、空也上人の口から飛び出し

ているこの突起物。よく見れば六体の仏様なので

す。それぞれに、南、無、阿、弥、陀、仏を意味

する仏様らしく、これは、南無阿弥陀仏を説いて

諸国を巡ってきた空也上人のイメージそのもの

なのです。短身痩躯でありながらも筋肉質であるこ

とから、相当な距離を練り歩いたのでしょうね。

まさに身を削って仏道を邁進された空也上人。

口からは一意専心に南無阿弥陀仏の言霊を発現

させ、人々の安寧を願います。

上から、地蔵菩薩立像、薬師如来坐像、閻魔坐像

など、空也上人木造立像の他にも数点、六波羅蜜寺

所蔵の重要文化財がずらりと並んで威光を放って

おりました。その姿はいずれも仏の名に相応しく、

荘厳で、霊験あらたかに見るものを六道輪廻へと

導きます。特に薬師如来坐像は医薬の仏になります

から念入りに拝みます 笑 手のひらに薬壺を

載せているのが特徴ですね。

さて、あいにくの空模様ではありましたが、館内を

隈なく廻り、充分愉しみましたのでそろそろ

お暇致します。久方ぶりの来訪となった東京国立

博物館でしたが、絢爛豪華。何とも瀟洒な

佇まいです。こちらの博物館は日本最古の博物館

で、1872年に創設されております。明治5年で

すからね。何度も修復されてきたのでしょうけど、

外観だけではなく、敷地内や屋内でも、随所に時代

を感じさせられます。

転合庵という、敷地内にある茶室です。雨脚が

強すぎて上手く撮れなかったので画像をお借り

しました。桜の季節も良いですね。

昭和の風物詩の一つである黒電話。館内の内線に

使われています。

正面玄関を入ってすぐの大階段ですね。昇り降り

するだけで高揚するこちらの階段。凡庸な私の

頭では、もはやドラマ半沢直樹の東京中央銀行

くらいしか想像出来ませんね。申し訳ないDeath。

さて、今回も薮そばで一杯やってから帰ります。

この日は5月とは思えない寒さで体が冷えましたの

で、燗をつけてもらいました。

いつも通りせいろ蕎麦で締めます。ご馳走様でし

た。そば湯を啜りながら展覧会を振り返ります。

正直私、神仏に傾倒するタイプではございません。

アートとしては非常に興味があるのですが、その

程度ですかねぇ。今回訪れたのは、人間、最後は

神頼みと云いますでしょう。コロナがこのまま

収束し、何事もなかったように遠い日の災厄と

なり、世の中がコロナ前に戻るとは私には到底

思えないのです。ですがもはや、制限下での生活

を強いられることはないでしょう。取りも直さず

これは、支援もないということに繋がります。

ここからがコロナ禍で生き残った飲食店の本番

です。この日空也上人を詣でたことで、そう簡単に

状況が好転するとも思えませんけれども。柄にも

無く験を担いたところまでは良かったのですが、

例の如く、このあと数軒梯子をしまして、敬虔な

祈りは遥か忘却の彼方へ。嗚呼、、ご利益が消えて

ゆく、、笑

では、また、、

金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅です。孔雀王を思い

出しますね 笑

G W の営業。2022。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

今年ももう5月ですか。早すぎますね。

さて、今年のゴールデンウィークの営業ですが、

定休日である日曜日以外は通常通りの営業になり

ます。長引くコロナ禍の中で、何の規制もない

ゴールデンウィークは久々ですね。感染対策を

忘れずに楽しんでまいりましょう。

では、また、、

営業時間の変更。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

温度差が激しい日々が続いて体がまいってしまい

ますね。これも温暖化の影響でしょうか。このまま

日本から四季が消えてしまいそうで、何だか

切ないですね。皆さんも体調にはくれぐれもお気を

つけください。

さて、コロナの感染者数も少し減ってまいりました

ので、営業時間を再度調整させて頂きます。

4月22日(金曜日)より、新しい営業時間は、

18時〜2時となります。現状から1時間延長と

なりますね。よろしくお願い致します。

さて、最後にここ最近入荷したウイスキーたちを

簡単にご紹介させて頂きます。

向かって左から、

ウイスキーミュウ「ロンドン ナショナル・
ギャラリー」 フェルメール『ヴァージナルの
前に座る若い女性』ラベル グレンマレイ2007
13年 60.5%。

こちらはフェルメールの絵画がラベリングされた

グレンマレイですね。まるでバニラのような

旨味があるスペイサイドのモルトウイスキーです。

その飲みやすさから高アルコール度数を感じさせ

ません。ちなみに、フェルメールのこの作品。

私はまだ直に観ていません。まさかモルト

ウイスキーが初見とは、、複雑です 笑

続いて中央のボトルは、

キルホーマン・サナイグ。

2005年にオープンしたキルホーマン蒸留所の

新作です。バーボン樽30%、オロロソシェリー

樽が70%の割合で熟成させたキルホーマンです。

熟成樽にオロロソシェリーの樽が使われている

ので、コクの強いアイラモルトになります。

シェリー樽のアイラモルトといえばラガヴーリン

が有名なので、お好きな方は、こちらも是非。

香りの数値であるフェノール値は50ppmとなる

ので、ラフロイグより少し強いくらいですかね。

美味いですよ。

そして右のボトルが、久しぶりの入荷となった

イーグルレア10年。

こちらはバーボンウイスキーですね。原酒は

バッファロートレースになります。イーグルレア

はとにかく飲みやすさが目立ちます。フォアローゼ

ズのプラチナなどに似ているでしょうか。お好き

な方は、こちらも是非お試しください。

以上、営業時間の変更と、ウイスキー各種の

紹介でした。では、また、、

桜と藪そば。まあ、それとフェルメール展。

皆さんこんにちは。バーシエールの岡本です。

休業明けで心身共に鈍っていたのですが、街に

溢れる人の数と同様に、復調してきたところです。

さて、タイトルにもある通り、今回は花見がてら

に終わり間際のフェルメール展と上野藪そばを

楽しんで参りましたので、その模様を少しだけ

お話ししたいと思います。

この日までは七分咲といったところでしょうか。

しかし前日の強風や雨を考えると、充分ではないか

と思います。しっかり春の雰囲気を味わえましたし

、この日私は若干前日の酒が残っておりましたので

、あまり満開然とされていても目に眩しいだけで

受け止めきれなかったように思うのです。コンビニ

で缶ビールを買うか迷いましたが、このしっとりと

した花見を堪能すべく、アルコールは控えたいと

桜並木を粛々と進み、大噴水の広場へ辿り着くと

、、

泡ばかりで少なかったので二杯頂きました。

しばらく広場周りの桜を摘みにうろちょろします。

早めに来て良かった 笑

さて、いちおう本番です。今回のフェルメール展は

コロナ禍による延長を経て、2月10日から公開

されていましたが、私も休業などがありましたので

ぎりぎりの来訪となりました。まあ、それと、

今回の目玉である、《窓辺で手紙を読む女》は、

2005年に国立西洋美術館で開催された、

ドレスデン展(この頃まではフェルメールという

ワードはタイトルにはありませんでした)の目玉

として来日しており、私はここで一度観ているので

、腰が重くなったということもありました。そして

更に、今回の美術展には、西洋美術だけではなく、

世界の美術界に於いて、とんでもない事件が発生

したのです。

まあ、端的に申し上げますと、

こちらが、

こちらになりました。なったというより、元に

戻された訳ですが、細かい事は抜きにして、

皆さん、普通に考えてどちらが絵画として良作だ

と思われますかね。まあ、これは間髪入れずに答え

は前者です。完全に決めつけですけどね 笑

このキューピッドには当然、この時代の絵画特有の

〝寓意〟が込められておりまして、仮面を踏みつけ

た矢を持ったキューピッドは〝欺瞞〟を意味します

ので、まあ、あれです。モデルの女性はその表情や

作品の雰囲気からして、恋人からの手紙を読んで

いますと。だがしかし、このキューピッドが意味す

るものは欺瞞。これ即ち、騙されるなと。真実の愛

を見つけなさいと。そういう解釈らしいのです。

確かに、キューピッドが無かった頃のこの作品の

解釈はぼんやりとしたものでした。あくまでも憶測

としてですが、恋人からの手紙を送り主の住まう

方角の窓をわざわざ開け放って、手紙を読むという

作業を儀式めいた描写に仕立てている。そんな風だ

ったと記憶しています。うん。いや、、それで良く

ないか? 笑 手紙がコミュニケーションツールの

最前線だった当時。恋人からの手紙を後生大事に

抱え、自分の用意したベストなロケーションで

拝読する。昭和生まれの皆さん。携帯電話が

無かった頃を思い出してください。恋人からの

電話がある時は、10分前から固定電話の前に

しがみついていませんでしたか? あの感覚です

よ。まあ、親にバレないようにワンコール以内に

受話器を取りたかっただけというのもあります

けれど。とにかく、特別な時間なのです。その

尊い時間にわざわざ水を差さなくても良いのでは

ないでしょうか。だからこそ、このキューピッドを

塗りつぶした人物も、作品の中心部を消し去ると

いう蛮行に至ったのではないでしょうか。そう。

この事件の肝はここです。このキューピッドを

消したのは、フェルメール本人ではなく、別の人物

らしいのです。どうやらその人物の特定は未だ

出来ていないらしいのですが、フェルメール

没後に消されたのは確実で、このあたりが、作品が

所蔵されているドレスデン美術館。延いては勤勉な

ドイツの美術業界の原則に反しているようです。

まあ、これは当然といえば当然ではあるのですが。

作品は作者が完成させた状態へと戻さなくては

ならない。これが原則ということで。本人が

描き直したり修復したのであれば、これは修復後が

完成であるのですが、この作品の場合、塗り潰され

た時期が作者の没後なので、完全に本人の意思では

ありません。とは言ってもねぇ、、フェルメール

の風俗画はやはり寓意よりも、静謐さなのですよ。

時間が止まっているかのような空間作り。それには

作品の中に、何もないエリアが必須なのです。まあ

フェルメールもまた、本人の意図とは違う形で脚光

を浴びた画家の一人ではあると思うので、とどの

つまり、何が正解なのかは観る人の好みになって

しまうのですけどね。私を含め、日本でこれだけ

フェルメールが注目を浴びたのは、まずはじめに

佳作の画家であったこと。モデルがほぼ女性で

あったこと。そして極め付けは、日本独自の

美意識である、侘び寂びなのだと私は思います。

そこに梯子を外すかのように違う解釈の寓意を

今更持ってこられても、はいそうですかと納得は

出来ないですよね。この作品の場合、二百年も

以前の状態であったのだから。

そして今、注目されているのがこちらの作品。

有名な作品ですね。こちらもまた、フェルメールの

風俗画。《牛乳を注ぐ女》です。私も何度か展覧会

に足を運びました。こちらの作品にも塗り潰しが

確認されております。この作品の場合、給仕の

ちょうど真後ろの壁面に地図が描かれているそう

です。はてさて、こちらはアムステルダム国立美術

館の所蔵となるので、フェルメールの故郷でもある

オランダの管轄になりますね。オランダはフェルメ

ールの他に、レンブラントやゴッホなど、ビッグ

ネームの画家を輩出している芸術大国の一つです。

ドイツはやってしまいましたが、オランダはどうす

るのでしょうね。炎上か安定か。西洋絵画の世界

に於いて、オランダの動向はかなりの影響が出るで

しょうからね。良くも悪くも、西洋絵画に対する

人々の意識が変わってしまうかもしれません。

まあ、もっとも、フェルメールの人気があるのは

日本くらいなのかもしれませんけどね。いずれに

しても、長い目で見守っていきたいと思います。

ところで、今回の美術展を置き去りに話を進めて

しまいましたが、今回のドレスデンについて少し

触れますと。んー、、2005年のドレスデンは

月をテーマに作品が集められた事もあり、絵画に

関しては私好みのラインナップでしたから、

個人的には前回のドレスデンに軍配が上がります

かね。特にこちらの作品は強く印象に残りました。

ヨハン・クリスティアン・クラウゼン・ダールの

満月のドレスデン。芸術の都ドレスデンをエルベ

河畔側から描いた夜景画です。ドレスデンは居城を

中心に構成された都ですから、異国情緒満載です。

どうですか、この、眷属の棲家のような佇まい 笑

ドレスデンのシルエットも良いのですが、朧月にし

てあるあたりが憎い演出ですね。他にも中世の武器

や防具に、陶器や調度品と絵画以外の作品も沢山

展示されていたので、結構なボリュームでかなり

楽しめました。まあ、全体的に前回の展覧会と比べ

ると、今回は見劣りしますかねぇ、、フェルメール

も含めて残念です。次回に期待。

さて、美術館を後にして、今回は上野藪そばを

目指します。こちらは不忍池の周辺ですが、出店も

あって大賑わいでした。絵的には桜の色味がもう

少し欲しいですね。

やって参りました。上野藪そばです。この日は休日

ということもあって、街が人でごった返しておりま

したので、当然、飲食店も混み合っています。

この入り口の最前列にたどり着くまで30分は

掛かりました。脚が棒のように、、

と、ここで藪そばについて少し触れておきます。

まず、上野で藪そばといえば、やはり池之端が

頭に浮かびますよね。日本三大そばの一つである

藪そば。その御三家で、神田、並木に続いて名を

連ねたのは上野の池之端でした。ですが、池之端店

は2016年に閉店いたしまして、それからという

もの。上野での蕎麦シーンに大きく穴が開いて

しまっていたのですが、上野藪そばの存在を知って

からはこちらに病みつきです 笑

まあ、とりあえず仕切り直しで生ビールを。

突き出しの焼き味噌が嬉しいですね。

蕎麦打ち場です。カウンターに隣接していて、

目の前で蕎麦を打ってくれます。御三家のように、

お運びさんの語尾を伸ばす独特な注文の通し方や

接客で風情を味わえるのも一興ですが、この

ようにわかりやすくアピールしてもらえるのも

また一興。どうしても何かと御三家と比べて

しまいがちですが、歴史でいえばこちらも相当な

長さを誇っています。神田藪そばの暖簾分け第一

号店と聞くことはありますが、全く関係ないという

方もおられます。正直、このあたりの問題は

きな臭いし、一顧客としてはどうでもいい問題な

のですけど、伝統の味を守り抜いて、130余年の

歳月を同地で商われております。

鴨のあいやきが到着。付け合わせのネギも含めて

塩胡椒のさじ加減、焼き加減共に素晴らしく、

お酒をみぞれ酒にしてもらったのですが、この日の

蒸し暑い天候と相まって、ベストマリアージュと

なりました。合わせて四合頂きましたが、過不足

なく、美味しく頂きました。並んで良かった、、

お酒に岩塩を添えてくれるのはありがたいですね。

合鴨に振り足したり、画像ではちょっと上手く盛れ

ていませんが、私の畑に例えますと、テキーラを

生で頂く要領で、みぞれ酒を煽りました。

この日のラストが見えてきました。〆にせいろうの

大盛りを頂きました。コロナ禍で久方ぶりの藪そば

を目の前にして、今はなき、池之端の蕎麦を思い

出します。最後に食したのはいつだったか。その日

も美術展の帰りでした。今だから口に出せますが、

末期の池之端はちょっと厳しいと思いました。

理由はどうあれ、どれだけ長く続けても、ボタンを

一つ掛け違えるとみるみるうちに瓦解する。

私も長く続ける飲食店のはしくれ。改めて身に

積まされる思いです。良い思い出は沢山あるのです

けどね。ある日足を向けてみれば、固く閉ざされた

シャッターに張り紙。閉店の文言を前に立ち尽くし

ました。何とも形容し難い感情でしたが、まあ、

こうして時間は経ち、今でも上野で藪そばを

頂いています。まるで醤油のようにしょっぱい

そばつゆは相変わらずで、蕎麦を少しずつ浸して

食します。無心で食べ続け、仕上げにわさびの

利いたそば湯をしみじみと飲み干します。満足。

来て良かった。ご馳走様でした 笑

さて、結局長くなりましたが、今回はここまでと

させて頂きます。今週末は当店も21周年を迎え

ます。まあ、フェルメールや老舗の蕎麦屋と比べ

れば、ほんの一瞬ですけれども 笑

皆様、今後ともよろしくお願い致します。

では、また、、

営業再開のお知らせ。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

どうやら東京都もまん防が全面解除になるよう

ですね。これに伴い当店も営業を再開致します。

3月22日(火曜日)より、営業時間は当面、

18時00分〜01時00分までとさせて

頂きます。ひとまず、桜の季節には間に合った

ようです。昨年もこの時期はいっとき営業出来て

おりまして、何とか店の20周年を営業期間中に

終える事が出来ました。4月2日で21周年と

なりますが、無事に過ごせると良いのですが、、

では、また、、

 

東京都まん延防止等重点措置。2022。二回目。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

東京都のまん防が再び延長となりました。飲食店

には引き続き営業時間の時短要請が発令されて

おりますが、当店は変わらずに、

3月7日(月曜日)〜3月21日(月曜日)まで、

全面的に休業とさせて頂きます。二週間でどれほど

の効果があるのかは不明ですが、今は信じる他に

術がありませんので、どうかご理解の程よろしく

お願い致します。では、また、、

東京都まん延防止等重点措置。2022。延長。

 

皆さんこんにちは、バーシエールの岡本です。

ご周知の通り、東京都のまん延防止等重点措置が

延長になりました。先週から週末のみの営業を

始めたばかりなのですが、どうやら週末も見込め

ない状況がしばらく続きそうです。よって、

2月14日(月曜日)〜3月6日(日曜日)の

期間、当店は全面的に休業とさせて頂きます。

桜の季節までには解除になっていると信じて。

再度、暫しの間お別れです。では、また、、