皆さんこんにちは、バー シエールの岡本
です。今回のカクテルはこちら。
CD No.133 M−30レイン
1988年。銀座Tenderの上田和男氏が
故・坂本龍一氏に向けて創作したウォッカ
ベースのショートカクテルです。同年一月
に日本初公開された映画。中国最後の王朝、
清朝の最後の皇帝の生涯を描いた大スペ
クタル『ラストエンペラー』の音楽監督を
務めた坂本龍一氏がこの映画の映画音楽
30曲目である楽曲。〝Rain ″ を大変気に
入っていたことで、ミュージックナンバー
30の〝Rain″ という曲。つまりは、エム・
サーティ・レインと名付けられました。
『ラストエンペラー』。懐かしい映画です。
この映画をきっかけに、主人公、溥儀
(ふぎ)を演じた香港出身のジョン・
ローンという俳優が世界的に有名になり
ました。端正な顔立ちで、当時女性ファン
も多かったですね。サントリーやカネボウ
など、日本の一流企業のコマーシャルにも
登場していました。この映画はイタリア、
イギリス、アメリカ、フランス、中国との
合作映画で、監督はベルナルド・ベルト
リッチ(イタリア人)氏がメガフォンを取り
、日本が参加したのは音楽全般のみでしたが
、1983年公開の『戦場のメリークリス
マス』(日本、イギリス、ニュージーランド
合作。坂本氏は音楽監督だけでなく、キャス
トとしても出演)に続き、この作品を手掛け
ることで、坂本龍一氏は当時お馴染みの
フレーズであった〝世界のサカモト″ を確固
たるものとしました。
ところで、このカクテルの由来となった
ラストエンペラー、ミュージックナンバー
30の〝Rain ″ が劇中で挿入された場面
ですが、第二婦人であった文繡(ぶんし
ゅう)が〝I want a divorce.″ 離婚したい、
と頑なに溥儀へと訴え、雨の中渡された
傘も、被っていたクロッシェまでをも
〝l do not need it″ 必要ないと捨て放ち、
溥儀の邸宅を晴々と去ってゆくシーンで
使われています。これがどういうシーン
かというと、まあ、簡単に言ってしまえば、
自ら野に下ったわけですが、如何に第二
婦人だとはいえ、妻としてまともに扱われ
ない自身の立場にほとほと嫌気がさした
末の謂わば、離反ですね。
〝Rain″ の曲調は主にピアノと菅弦楽器に
よるもので、静かでメランコリックな旋律
と、一歩一歩踏みしめて前進するような、
律動的で強めな旋律が一体となったもの
です。これらは彼女の中の内省的な繊細
さと、もう立ち止まらないという強い
決意が同居している様子を表現している
のだろうと私は思います。別れだけれ
ども、終わりではない。皇族という立場
を捨て、民間人として生きていく覚悟
ですね。ですから、降りしきる雨の中で
の別れの曲でも、そのメロディラインには
一つも悲しみの要素を感じません。
M−30レインというカクテルは、
口当たりは良いものの、決して酒精の
低いカクテルではなく、甘さはほどほど
に、すっきりとしていて、ほろ苦さを
感じるかと思います。雨をイメージした
色味はブルー・キュラソーを少なめに
薄い青色を出します。そう、これは現実
と向き合う雨。文繡が人生で初めて自ら
切り拓いた茨の道です。皇族という縛り
から解放され、これから歩んでゆく民間
人として生きてゆく自由。これは希望も
含めてほんのり甘い。ただ、その道は
険しく、楽な道ではない。これは、酒精
の強さやほろ苦さに繋がるでしょう。
〝世界のサカモト″ が選んだ曲とその
シーン。それらをカクテルに落とし込ん
だ逸品です。是非一度ご注文ください。
:レシピ(当店)
・ M−30レイン
ウォッカ 40ml
パンペルムーゼ 10ml
フレッシュライムジュース 10ml
ブルー・キュラソー ½tsp
すべてシェイクし、カクテルグラスへ。
では、また、、
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店名:池袋駅西口のオーセンティックバー Bar Seir(バー シエール)
TEL:03-5391-0030
住所:〒171-0014東京都豊島区池袋2-12-13 十二ビル3F
アクセス:JR他各線「池袋駅」西口より徒歩5分 東京メトロ各線「池袋駅」C1・C6出口より徒歩2分
営業時間:月曜日~木曜日 19:00~2:00 金曜日・土曜日 19:00~3:00
定休日:日曜日
総席数:15席
クレジットカード可:VISA,Master,AMEX,JCB,Diners,銀聯,Discover
電子マネー:不可
備考:
■喫煙可能店 テーブルチャージとして550円(税込み)頂戴いたします。
■葉巻のご購入は現金のみとさせていただいております。あらかじめご了承ください。
■また、葉巻のみの販売してるはお断りしております。葉巻のお持ち込みは別途330円(税込み)を頂戴しております。
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